本がひらく

NHK出版の書籍編集部が、多彩な執筆陣による連載小説・エッセイ、教養・ノンフィクション読み物や、朝ドラ・大河ドラマの出演者や著者インタビューなどをお届けします。新刊情報も随時更新。ときどき編集部裏話も!

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記事一覧

民主主義は米国のプレゼントなどではない――100年前に達成されていた日本の民主的政治体制

シンプルだけれど食べ飽きない、冷凍チャーハンの味に挑む (ニチレイフーズ・竹本亮太)【後編】

古賀及子「これも詩ということにする」第3回

今度は自分が君の救いになりたい。「休息になるから」――《こどく、と、生きる》統合失調症VTuber もりのこどく

新しい人と関わることで新しい世界の扉が開いていく。「未知なる料理のオンパレード。メキシコのお母さんが作る家庭料理」――料理に心が動いたあの瞬間の記録《自炊の風景》山口祐加

宮島未奈『モモヘイ日和』第11回「モモヘイを描いてみた」

けれど大切にしてこなかったのだ。――「愛がありふれている #5」向坂くじら

それは好かれたくもなる!「目に見える笑い声」――昆虫・動物だけじゃない、篠原かをりの「卒業式、走って帰った」

大河ドラマ「べらぼう」考証者で蔦重研究の第一人者が、「蔦重版」の真髄を解説!

【連載】金光英実「ことばで歩く韓国のいま」――お母さんの話に出てくる「友達の子供」って、どうして完璧な人ばかりなの?

いつもいっしょにいてくれたから。「いっしょに」――《こどく、と、生きる》統合失調症VTuber もりのこどく

「性格が悪い」とはどういうことか――お題を通して“壇蜜的こころ”を明かす「蜜月壇話」

しんどい症状を責めるわけでもなく、ただ、わらいに変えて。「わらいに」――《こどく、と、生きる》統合失調症VTuber もりのこどく

【連載】南沢奈央「女優そっくり」第8回

偶然の出会いだけは仕込めない。「メキシコで作る働き者のためのハンバーグ」――料理に心が動いたあの瞬間の記録《自炊の風景》山口祐加

「よい関係」を作ろうとする、一番おだやかな道――「愛がありふれている #4」向坂くじら

民主主義は米国のプレゼントなどではない――100年前に達成されていた日本の民主的政治体制

東京都知事選や米大統領選など、政党の存在意義がわからなくなるようなケースが増えてきました。一方、政党支持率が落ちても政党の存在を前提とした政治システム自体はびくともしません。その理由は一体どこにあるのか?『政党内閣制の成立 一九一八~二七年』(有斐閣)でサントリー学芸賞を受賞した村井良太さんの新刊『「憲政常道」の近代日本 戦前の民主化を問う』の一部を抜粋して公開します。 序章 第一次世界大戦後の世界と日本 政党政治の智慧と経験をめぐって私たちのデモクラシーの出自を考える

シンプルだけれど食べ飽きない、冷凍チャーハンの味に挑む (ニチレイフーズ・竹本亮太)【後編】

ニチレイフーズで冷凍炒飯の商品企画に携わる竹本亮太さん(39)は、どんな風に炒飯を食べているのでしょうか。今月発売した新商品「たっぷり卵のえび炒飯」の制作過程では50軒近く食べ、シンプル炒飯ゆえの開発の「壁」にぶち当たったといいます。その突破口は。炒飯と深く関わる中で得た境地についても聞きます。 ■全部食べ切って見える味──竹本さんは冷凍炒飯の商品企画を担当するようになって、炒飯の食べ方に変化はありましたか。 冷凍炒飯に携わるようになって3年半になりますが、担当になる前は

古賀及子「これも詩ということにする」第3回

駅のホームから、今日の見送りの合図を 昨年のクリスマスの翌日、中学生の娘と居間でテレビを観ていたら、がらと台所に続く引き戸が開いた。  パン!  破裂音がして、細い赤の紙のテープが居間の中空をひらひら舞ってちゃぶ台に着地する。薄く煙のにおいがした。学校から帰ってきた高校生の息子が、登場するなりクラッカーを鳴らしたのだ。  ちょっとまて、なになに、どうしたどうしたと、ざわつきながらも、友達とやるんだといっていたクリスマスパーティーで余ったクラッカーを持ち帰り、おもしろがっ

今度は自分が君の救いになりたい。「休息になるから」――《こどく、と、生きる》統合失調症VTuber もりのこどく

「同じ病で苦しむ仲間とつながりたい、救いたい、当事者以外の人たちにも病気のことを知ってほしい」という思いでVTuberになり、配信を通してメッセージを伝え続けるもりのこどくさん。高校生で統合失調症になった彼女がいかにしてVTuberになったのか、その足跡を綴ったエッセイ連載です。 ※#0から読む方はこちらです。 #43  休息になるから こどくは、じつは大のVTuberファンである。活動上でもあまり話さずにいたが、いわゆるVTuber黎明期と呼ばれる時代からVTuberを知

新しい人と関わることで新しい世界の扉が開いていく。「未知なる料理のオンパレード。メキシコのお母さんが作る家庭料理」――料理に心が動いたあの瞬間の記録《自炊の風景》山口祐加

自炊料理家として多方面で活躍中の山口祐加さんが、日々疑問に思っていることや、料理や他者との関わりの中でふと気づいたことや発見したことなどを、飾らず、そのままに綴った風景の記録。山口さんが自炊の片鱗に触れ、「料理に心が動いた時」はどんな瞬間か。前回に続いてメキシコ滞在中の山口さん。日本でできた縁と交わした約束が今回の旅の目的のようです。 ※第1回から読む方はこちらです。 #25 未知なる料理のオンパレード。メキシコのお母さんが作る家庭料理 前回に引き続き、メキシコに滞在したと

宮島未奈『モモヘイ日和』第11回「モモヘイを描いてみた」

24年本屋大賞受賞作『成瀬は天下を取りにいく』の作者・宮島未奈さんの新作小説が「基礎英語」テキストにて好評連載中です。「本がひらく」では「基礎英語」テキスト発売日に合わせ、最新話のひとつ前のストーリーを公開いたします。 とある地方都市・白雪町を舞台に、フツーの中学生・エリカたちが巻き起こすドタバタ&ほっこり青春劇!  メイサに別のポーズのモモヘイを描いてほしくて、わたしとミサトは署名を集めはじめた。同じバスケ部の子たちや、クラスの仲の良い子、それに「白雪町をよくする会」のメ

けれど大切にしてこなかったのだ。――「愛がありふれている #5」向坂くじら

いま、文芸の世界で最も注目を集める詩人・向坂くじらさん。「本がひらく」連載で好評を得た、言葉の定義をめぐるエッセイ「ことぱの観察」の次なる連載テーマは「愛」。稀有なもの、手に入りにくいものだと思われがちな「愛」はどのようにありふれているのでしょうか。向坂さんの観察眼でさまざまに活写するエッセイです。  マグカップにひびが入っていると気がついたのは朝、コーヒーを飲んでいるときのことだった。白い陶の側面に、うっすらと細い線が走っている。コーヒーがみるみる黒く染みていくように見え

それは好かれたくもなる!「目に見える笑い声」――昆虫・動物だけじゃない、篠原かをりの「卒業式、走って帰った」

動物作家・昆虫研究家として、さまざまなメディアに登場する篠原かをりさん。その博識さや生き物への偏愛ぶりで人気を集めていますが、この連載では「篠原かをり」にフォーカス! 忘れがたい経験や自身に影響を与えた印象深い人々、作家・研究者としての自分、プライベートとしての自分の現在とこれからなど、心のままにつづります。第22回は篠原さんが愛してやまない、一緒に暮らす生き物たちについてのお話です。 ※第1回から読む方はこちらです。 #22 目に見える笑い声 昨年末から、再び、ネズミと暮

大河ドラマ「べらぼう」考証者で蔦重研究の第一人者が、「蔦重版」の真髄を解説!

大河ドラマ「べらぼう」考証者で蔦重研究の第一人者である鈴木俊幸さんによるNHK出版新書『「蔦重版」の世界 江戸庶民は何に熱狂したか』が刊行されました。 細見、黄表紙、洒落本、狂歌絵本……。蔦屋重三郎は、いかに江戸最先端の流行を捉え、庶民から熱狂的な支持を得たのか。喜多川歌麿、山東京伝、大田南畝らとどのような本づくりを行ったのか。具体的な出版物を一つひとつ挙げながら、「蔦重版」の真髄、そして江戸文化・風俗に与えた影響を解き明かします。 本稿では刊行を記念し、本書の冒頭部分を特別

【連載】金光英実「ことばで歩く韓国のいま」――お母さんの話に出てくる「友達の子供」って、どうして完璧な人ばかりなの?

#2 엄친아(オムチナ)「隣の○○ちゃんは芸能人みたいにかわいいよね」 「隣の○○君は学年1位だって」  こんな言葉を親から聞かされたことはないだろうか。他人と比較されると子供心に傷ついて、「私はどうしてこんなにダメなんだろう」と自己嫌悪に陥ったりもする。  日本と同様、子供たちにプレッシャーを感じさせる言葉が韓国にもある。それが「엄친아」だ。「엄마 친구 아들 (お母さんの友達の息子)」を略した言葉で、女性の場合は「엄친딸(お母さんの友達の娘)」と呼ばれる。  この

いつもいっしょにいてくれたから。「いっしょに」――《こどく、と、生きる》統合失調症VTuber もりのこどく

「同じ病で苦しむ仲間とつながりたい、救いたい、当事者以外の人たちにも病気のことを知ってほしい」という思いでVTuberになり、配信を通してメッセージを伝え続けるもりのこどくさん。高校生で統合失調症になった彼女がいかにしてVTuberになったのか、その足跡を綴ったエッセイ連載です。 ※#0から読む方はこちらです。 #42  いっしょに こどくには、小学生のころからのおともだちがいる。ありがたいことに、いまもなかよく、電話をしたり、おたがいの家へ行ったりするほどだ。  今回は、

「性格が悪い」とはどういうことか――お題を通して“壇蜜的こころ”を明かす「蜜月壇話」

タレント、女優、エッセイストなど多彩な活躍を続ける壇蜜さん。ふだんラジオのパーソナリティとしてリスナーからのお便りを紹介している壇蜜さんが、今度はリスナーの立場から、ふられたテーマをもとに自身の経験やいま思っていることなどを語った連載です。 *第1回からお読みになる方はこちらです。 #20 「悪い」と「ゆがんでいる」の違い いまだに「アイツ性格悪いんだよ」とか、「彼女は性格のいい人でね」と言われても理解できない。性格が良い悪いとは、いったいどういう意味なんだろう、と。  た

しんどい症状を責めるわけでもなく、ただ、わらいに変えて。「わらいに」――《こどく、と、生きる》統合失調症VTuber もりのこどく

「同じ病で苦しむ仲間とつながりたい、救いたい、当事者以外の人たちにも病気のことを知ってほしい」という思いでVTuberになり、配信を通してメッセージを伝え続けるもりのこどくさん。高校生で統合失調症になった彼女がいかにしてVTuberになったのか、その足跡を綴ったエッセイ連載です。 ※#0から読む方はこちらです。 #41  わらいに あだ名をつけられた経験はあるだろうか。もしかしたらそれはいい思い出かもしれないし、ひとによってはいやな経験だったりするだろう。今回は、こどくがあ

【連載】南沢奈央「女優そっくり」第8回

女優をやりたいと思える理由は、確かにここにある なぜ、女優になったのか。  取材において、最も聞かれる質問と言っていいだろう。だが、聞かれるたびに考えてしまう。どうしてだろうか。未だに頭の中では整理がついていないけれど、もうこれまで幾度となくしてきた受け答えが勝手に口から流れ出る。  ――中三の時に、当時住んでいた埼玉の家の前でスカウトされたのがきっかけです。芸能界にはまったく興味がなかったし、高校受験を控えているし、何より人前に出るのが苦手なのでお断りしたんです。だけどその

偶然の出会いだけは仕込めない。「メキシコで作る働き者のためのハンバーグ」――料理に心が動いたあの瞬間の記録《自炊の風景》山口祐加

自炊料理家として多方面で活躍中の山口祐加さんが、日々疑問に思っていることや、料理や他者との関わりの中でふと気づいたことや発見したことなどを、飾らず、そのままに綴った風景の記録。山口さんが自炊の片鱗に触れ、「料理に心が動いた時」はどんな瞬間か。メキシコで旅しているとき、山口さんが現地で出会ったふたりの日本人。その出会いによって思いもよらないかたちで、山口さんの願いがかなったようです。 ※第1回から読む方はこちらです。 #24  メキシコで作る働き者のためのハンバーグ 「初めて

「よい関係」を作ろうとする、一番おだやかな道――「愛がありふれている #4」向坂くじら

いま、文芸の世界で最も注目を集める詩人・向坂くじらさん。「本がひらく」連載で好評を得た、言葉の定義をめぐるエッセイ「ことぱの観察」の次なる連載テーマは「愛」。稀有なもの、手に入りにくいものだと思われがちな「愛」はどのようにありふれているのでしょうか。向坂さんの観察眼でさまざまに活写するエッセイです。  新しい年が来て、年越しを過ごした実家から自宅へ戻ると、赤や黄色のあざやかな葉書がポストの中に重なっていた。手に取ると思ったよりも枚数がある。年賀状が、たくさん来ているのだった