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小説・エッセイ

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人気・実力を兼ね備えた執筆陣によるバラエティー豊かな作品や、著者インタビュー、近刊情報などを掲載。
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記事一覧

そろっていく事件をつなぐピース。残された最大の謎の存在――中山七里「彷徨う者たち」

本格的な社会派ヒューマンミステリー『護られなかった者たちへ』『境界線』に続く、「宮城県警シリーズ」第3弾。震災復興に向けて公営住宅への移転が進む仮設住宅で発生した、殺人事件。〈シェイクハンド・キズナ〉と仮設住宅での殺人事件がつながる背景を探るべく、笘篠刑事と蓮田刑事が向かった先は裏稼業として“情報屋”を営む五代良則のもと。そこでふたりは“迷惑系”NPOの裏の役割とともに、祝井建設とのつながりを知る―― ※当記事は連載第16回です。第1回から読む方はこちらです。 4  翌日

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「ぶっ飛んでる細胞」は自分にも? 「後からジンワリ……ぶっ飛んだ人たち」――お題を通して“壇蜜的こころ”を明かす「蜜月壇話」

タレント、女優、エッセイストなど多彩な活躍を続ける壇蜜さん。ふだんラジオのパーソナリティとしてリスナーからのお便りを紹介している壇蜜さんが、今度はリスナーの立場から、ふられたテーマをもとに自身の経験やいま思っていることなどを語った連載です。 *第1回からお読みになる方はこちらです。 #03 後からジンワリ……ぶっ飛んだ人たち 大胆不敵とか、常軌を逸するとか、ぶっ飛んでるとか……「通常の生活や意識の中では考えつかないような振る舞いや決断など」を選択した経験のある者は私の周囲に

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ガンダムの作画監督が描き下ろした『ナムジ』と『神武』を読む――周防柳「小説で読み解く古代史」第5回(謎2 その2)

「邪馬台国はどこか?」に代表されるように、日本の古代史はいまだ解明されない謎ばかり。そのため、吉川英治や松本清張をはじめ、たくさんの作家がインスピレーションを掻き立てられては物語を書き、あるいは持論を展開してきた。本連載では、日本史を舞台にした作品を多く手掛ける著者が、明治・大正・昭和の文豪から平成・令和の小説家まで、彼らが描いた「歴史的なあの場面」に焦点をあて、諸説を紹介しながら、自身もその事件の背景や人物像を考察していく。作家ならではの洞察力と想像力を駆使して謎に挑むスリ

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言い訳を「良い訳」に?「ほんのちょっとだけ後悔……高い買い物」――お題を通して“壇蜜的こころ”を明かす「蜜月壇話」

タレント、女優、エッセイストなど多彩な活躍を続ける壇蜜さん。ふだんラジオのパーソナリティとしてリスナーからのお便りを紹介している壇蜜さんが、今度はリスナーの立場から、ふられたテーマをもとに自身の経験やいま思っていることなどを語った連載です。 *第1回からお読みになる方はこちらです。 #02 ほんのちょっとだけ後悔……高い買い物 言い訳。都合が悪かったこと、失敗したこと、そうしなきゃならなかったことなどの理由や事情を説明する行為……なのは重々承知しているが、あまりにも言い訳が

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分断された平和な日々の再生を願って、明日へと続くペダルを踏み続ける――直木賞作家のロードバイク愛あふれる感動ストーリー

 河北新報などで好評だった連載『明日へのペダル』が単行本となって本日発売。直木賞作家であり、自ら愛車を駆りイベント入賞も果たす現在最も自転車に詳しい作家・熊谷達也さんが、ロードバイク愛を込めて描いた感動の物語。  主人公・本間優一は、多少のさざ波はあっても大過なく仙台で会社員生活を送ってきた。50代半ばに差し掛かり、健康上の理由からロードバイク(本格的なスポーツ用自転車)に乗るようになる。部下の唯の指導を受けて、優一のロードバイク技術は向上していく。思えば本気になって趣味に打

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法をかいくぐって静かに活動する“迷惑系”NPOの姿――中山七里「彷徨う者たち」

本格的な社会派ヒューマンミステリー『護られなかった者たちへ』『境界線』に続く、「宮城県警シリーズ」第3弾。震災復興に向けて公営住宅への移転が進む仮設住宅で発生した、殺人事件。〈シェイクハンド・キズナ〉の職員・板台が起こした仮設住宅での暴挙。“迷惑系”NPOとして知られるその実態が明らかになるも、笘篠刑事と蓮田刑事は殺人事件とのつながりを示す糸口をつかみきれずにいた―― ※当記事は連載第15回です。第1回から読む方はこちらです。 3  逮捕した板台には前科があった。  板台

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年に一度、この季節に味わいたい――「マイナーノートで」#15〔蛍狩りと鮎〕上野千鶴子

各方面で活躍する社会学者の上野千鶴子さんが、「考えたこと」だけでなく、「感じたこと」も綴る連載随筆。精緻な言葉選びと襞のある心象が織りなす文章は、あなたの内面を静かに波立たせます。 ※#01から読む方はこちらです。 蛍狩りと鮎 年に一回でいいから味わいたい、と思うことがいくつかある。  天然鮎の塩焼き。筍に松茸。山菜天ぷら大パーティは、この5月のゴールデンウィークに、八ヶ岳山麓の山の家で実現した。毎年これを楽しみにしているひともいる。    天然鮎と言えば、好き嫌いがはげし

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『古事記』と『日本書紀』。神話が描く、この国のもう一つのはじまりの姿とは?――周防柳「小説で読み解く古代史」第4回(謎2 その1)

「邪馬台国はどこか?」に代表されるように、日本の古代史はいまだ解明されない謎ばかり。そのため、吉川英治や松本清張をはじめ、たくさんの作家がインスピレーションを掻き立てられては物語を書き、あるいは持論を展開してきた。本連載では、日本史を舞台にした作品を多く手掛ける著者が、明治・大正・昭和の文豪から平成・令和の小説家まで、彼らが描いた「歴史的なあの場面」に焦点をあて、諸説を紹介しながら、自身もその事件の背景や人物像を考察していく。作家ならではの洞察力と想像力を駆使して謎に挑むスリ

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白川で暮らすカモの親子、そこに咲くザクロの花――「熊本かわりばんこ #15〔運動として街を歩くその前に〕」吉本由美

 長年過ごした東京を離れ故郷・熊本に暮らしの場を移した吉本由美さんと、熊本市内で書店&雑貨カフェを営む田尻久子さん。  本と映画、そして猫が大好きなふたりが、熊本暮らしの手ざわりを「かわりばんこ」に綴ります。 ※#01から読む方はこちらです。 運動として街を歩くその前に 前にも書いたが、家から歩いて20分ほどのところに阿蘇の根子岳から始まり熊本の街を二分して有明海に流れ出る一級河川、白川がある。どこでもそうだが川堤というものは空気が瑞々しく空は広く、そばを通るだけでも気分が

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箸墓古墳に眠るのは卑弥呼か? 新聞連載中に幾度も劇的な出来事に遭遇した「邪馬台国=畿内説」の代表作とは?――周防柳「小説で読み解く古代史」第3回

「邪馬台国はどこか?」に代表されるように、日本の古代史はいまだ解明されない謎ばかり。そのため、吉川英治や松本清張をはじめ、たくさんの作家がインスピレーションを掻き立てられては物語を書き、あるいは持論を展開してきた。本連載では、日本史を舞台にした作品を多く手掛ける著者が、明治・大正・昭和の文豪から平成・令和の小説家まで、彼らが描いた「歴史的なあの場面」に焦点をあて、諸説を紹介しながら、自身もその事件の背景や人物像を考察していく。作家ならではの洞察力と想像力を駆使して謎に挑むスリ

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幸せな夜だからこそ、世界の有りように思いを馳せる――「熊本かわりばんこ #14〔藤の花のもとで〕」田尻久子

 長年過ごした東京を離れ故郷・熊本に暮らしの場を移した吉本由美さんと、熊本市内で書店&雑貨カフェを営む田尻久子さん。  本と映画、そして猫が大好きなふたりが、熊本暮らしの手ざわりを「かわりばんこ」に綴ります。 ※#01から読む方はこちらです。 藤の花のもとで 冬眠していたヤモリが帰って来た。  ずいぶん暖かくなってきたなと思ったある日、白玉(うちの白猫)が勝手口を見つめていた。もしやと思いその視線の先を確認すると、見覚えのある姿形のヤモリがガラスの向こう側にいる。冬になるま

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仮設住宅に暮らす被災者にのしかかる、制度のセイフティネットからこぼれ落ちてしまうもの――中山七里「彷徨う者たち」

本格的な社会派ヒューマンミステリー『護られなかった者たちへ』『境界線』に続く、「宮城県警シリーズ」第3弾。震災復興に向けて公営住宅への移転が進む仮設住宅で発生した、殺人事件。森見善之助議員の支援者への聞き込みで見えてきた被災地の復興の実態。そこへ蓮田の旧友・知歌からの緊急連絡。そこへ急行した蓮田と笘篠は―― ※当記事は連載第14回です。第1回から読む方はこちらです。 2  覆面パトカーを飛ばして十五分ほどで吉野沢に到着した。  トラブルの場所は一目瞭然だった。皆本老人の家

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卑弥呼は日御子? 騎馬民族の女王? 邪馬台国=九州説を下敷きにした作品とは?――周防柳「小説で読み解く古代史」第2回

「邪馬台国はどこか?」に代表されるように、日本の古代史はいまだ解明されない謎ばかり。そのため、吉川英治や松本清張をはじめ、たくさんの作家がインスピレーションを掻き立てられては物語を書き、あるいは持論を展開してきた。本連載では、日本史を舞台にした作品を多く手掛ける著者が、明治・大正・昭和の文豪から平成・令和の小説家まで、彼らが描いた「歴史的なあの場面」に焦点をあて、諸説を紹介しながら、自身もその事件の背景や人物像を考察していく。作家ならではの洞察力と想像力を駆使して謎に挑むスリ

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古代史ファン必読! 実力派作家・周防柳による新連載「小説で読み解く古代史」第1回

 「邪馬台国はどこか?」に代表されるように、日本の古代史はいまだ解明されない謎ばかり。そのため、吉川英治や松本清張をはじめ、たくさんの作家がインスピレーションを掻き立てられては物語を書き、あるいは持論を展開してきた。本連載では、日本史を舞台にした作品を多く手掛ける著者が、明治・大正・昭和の文豪から平成・令和の小説家まで、彼らが描いた「歴史的なあの場面」に焦点をあて、諸説を紹介しながら、自身もその事件の背景や人物像を考察していく。作家ならではの洞察力と想像力を駆使して謎に挑むス

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