小説・エッセイ

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井上陽水~幸田文~岡本仁――「熊本 かわりばんこ #07〔思わぬ喜び、かなわぬ希望〕」吉本由美
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井上陽水~幸田文~岡本仁――「熊本 かわりばんこ #07〔思わぬ喜び、かなわぬ希望〕」吉本由美

 長年過ごした東京を離れ故郷・熊本に暮らしの場を移した吉本由美さんと、熊本市内で書店&雑貨カフェを営む田尻久子さん。  本と映画、そして猫が大好きなふたりが、熊本暮らしの手ざわりを「かわりばんこ」に綴ります。 ※#01から読む方はこちらです。 思わぬ喜び、かなわぬ希望 探しもの ♪♪ 探しものは何ですか?   見つけにくいものですか?   カバンの中もつくえの中も   探したけれど見つからないのに   まだまだ探す気ですか?   それより僕と踊りませんか?   夢の中へ夢の

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「NHK100分de名著 ヘミングウェイ スペシャル」出演の著者がエドガー・アラン・ポー「黒猫」を読み解く! 10/15(金)発売『教養としてのアメリカ短篇小説』より、第1講を抜粋公開

「NHK100分de名著 ヘミングウェイ スペシャル」出演の著者がエドガー・アラン・ポー「黒猫」を読み解く! 10/15(金)発売『教養としてのアメリカ短篇小説』より、第1講を抜粋公開

「100分de名著 ヘミングウェイ スペシャル」で指南役を務めている早稲田大学文学学術院教授の都甲幸治さん。ドミニカ共和国出身でアメリカ合衆国に移民した作家ジュノ・ディアスの翻訳などで知られ、自身でも「今まで自分はマイノリティ文学に特化して読んできた」という都甲さんが、アメリカ文学の“王道”ともいえるメジャー作家たちの短篇小説13作品を読み解く『教養としてのアメリカ短篇小説』が10月15日(金)に発売となりました。  それぞれの小説についての講義は、まず作品のあらすじを振り返

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取り壊しが進む仮設住宅で起きた密室殺人事件の謎――中山七里「彷徨う者たち」

取り壊しが進む仮設住宅で起きた密室殺人事件の謎――中山七里「彷徨う者たち」

本格的な社会派ヒューマンミステリー『護られなかった者たちへ』『境界線』に続く、「宮城県警シリーズ」第3弾。震災復興に向けて公営住宅への移転が進む仮設住宅で発生した、殺人事件。鍵や窓は内側から施錠され、天窓ははめごろし。いったいどのようにして犯行がなされたのか―― ※当記事は連載第2回です。第1回から読む方はこちらです。 2  美弥子が立ち去るのを見送った後、笘篠は別の住宅の方に歩き出した。 「笘篠さん」 「まだ転居していない入居者が三世帯ある。たった三世帯なら俺たちが地取

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日比谷の書店員のリアルな日常、街の情景、本の話――〔千穐楽と送別会〕 新井見枝香

日比谷の書店員のリアルな日常、街の情景、本の話――〔千穐楽と送別会〕 新井見枝香

※当記事はエッセイ連載「日比谷で本を売っている。」の第21回です。第1回から読む方はこちらです。  久しぶりに神保町へやって来た。有楽町で書店員になって、いつかは働いてみたいと憧れた本の街である。今の書店に転職を決める時、私は三省堂書店の神保町本店で働いていたのだ。辞表を出す前に、何度も自分に確認したことがある。 「それって今の職場から逃げ出す口実ではないよね?」  長年、同じ会社に勤めていると、何人もの退職を見届ける。理由は様々だったが、本当のところは本人にしかわからない

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佐藤健主演で話題の映画『護られなかった者たちへ』に連なる社会派ヒューマンミステリー――中山七里「彷徨う者たち」

佐藤健主演で話題の映画『護られなかった者たちへ』に連なる社会派ヒューマンミステリー――中山七里「彷徨う者たち」

ミステリーにとどまらず、社会問題に鋭く切り込みながらそれに翻弄される人々の人間模様を色濃く描いたストーリーが人気の「宮城県警シリーズ」。『護られなかった者たちへ』『境界線』に続く本作は、笘篠&蓮田刑事の名コンビ第3弾。直面する難事件に、笘篠はどのように挑み、蓮田は何を選択するのか―― 一 解体と復興1  八月十五日、宮城県本吉郡南三陸町歌津吉野沢。  渡辺憲一(わたなべけんいち)は作業の手をいったん止め、高台から伊里前湾を眺めた。海はここから一キロ以上離れており、波の具合

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ハードワークからの回復――料理と食を通して日常を考察するエッセイ「とりあえずお湯わかせ」柚木麻子

ハードワークからの回復――料理と食を通して日常を考察するエッセイ「とりあえずお湯わかせ」柚木麻子

『ランチのアッコちゃん』『BUTTER』『マジカルグランマ』など、数々のヒット作でおなじみの小説家、柚木麻子さん。今月は、新作長編『らんたん』の発刊を控え、怒涛の締め切りを乗り越えた後の様子のリアルレポートです。 ※当記事は連載の第6回です。最初から読む方はこちらです。 #6 徹夜明け  大きめの締め切りが終わった。子どもがレゴで遊んでいる横で、ずっと原稿を赤ペンでチェックしているような日々を二週間送っていた。最終日は徹夜して、バイク便の方にゲラを渡し、ほっとして周囲を見渡

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“子どもたちの心にアメリカの精神を育む『セサミストリート』の生みの親” ジョーン・ガンツ・クーニー――連載「アメリカ、その心の生まれるところ~変革の言葉たち」新元良一

“子どもたちの心にアメリカの精神を育む『セサミストリート』の生みの親” ジョーン・ガンツ・クーニー――連載「アメリカ、その心の生まれるところ~変革の言葉たち」新元良一

 自由・平等・フロンティアを旗印に、世界のリーダーとして君臨してきたアメリカ。様々な社会問題に揺れるこの国の根底には何があるのか? 建国から約230年。そこに培われた真のアメリカ精神を各分野の文化人の言葉の中に探ります。  第4回は、教育の平等が国力を強くすることに気づいていたアメリカで、1960年代から今なお放送を続ける教育番組の創設者であり、放送作家のジョーン・ガンツ・クーニーです。  ※第1回から読む方はこちらです。 第4回「この番組は決して、才能あるひとりの人間が支

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戦争体験の「継承」――マイナーノートで ♯06 〔被傷体験〕上野千鶴子

戦争体験の「継承」――マイナーノートで ♯06 〔被傷体験〕上野千鶴子

各方面で活躍する社会学者の上野千鶴子さんが、「考えたこと」だけでなく、「感じたこと」も綴る連載随筆。精緻な言葉選びと襞のある心象が織りなす文章は、あなたの内面を静かに波立たせます。 ※#01から読む方はこちらです。 被傷体験  今も胸を刺す記憶がある。 「おひとりさま」シリーズの取材のために、高齢おひとりさまをお訪ねしてインタビューをしていた時のことだ。わたしはおひとりさまになってからの暮らしのあれこれについて聞きたかったのだけれど、話は先立たれた夫の看病と介護、そこに至る

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雨があがり、短い夏が終わろうとしている――「熊本 かわりばんこ #06〔雨と引っ越し〕」田尻久子
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雨があがり、短い夏が終わろうとしている――「熊本 かわりばんこ #06〔雨と引っ越し〕」田尻久子

 長年過ごした東京を離れ故郷・熊本に暮らしの場を移した吉本由美さんと、熊本市内で書店&雑貨カフェを営む田尻久子さん。  本と映画、そして猫が大好きなふたりが、熊本暮らしの手ざわりを「かわりばんこ」に綴ります。 ※#01から読む方はこちらです。 雨と引っ越し  8月半ばだというのに、大雨が幾日も降り続いている。真夏にこんな状態になるなんて人生ではじめてのことだ。普通なら夜も寝苦しいほど暑い時期なのに、気温は25℃前後を行ったり来たりしている。いつもの夏と10℃くらい違う。涼し

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詠み人、毛長犬。――マンガ「それゆけ犬HK~犬放送協会 ⑦『犬HK俳ぬ』」
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詠み人、毛長犬。――マンガ「それゆけ犬HK~犬放送協会 ⑦『犬HK俳ぬ』」

 かわいくてユーモラス、だけどどこかふしぎで不条理な「いぬ」の世界――SNSで話題沸騰中の漫画家・うかうかさんの、地上波放送局(?)が開局! 独特の犬的世界線で繰りひろげられる、あの番組(!)やこの番組(!)のあんなことやこんなこと。果たして今回の番組は――?  ※第1回を読む方はこちらです。 プロフィール うかうか 北海道出身。SNSでアップし続けて話題になった、小犬の毎日をまとめた『小犬のこいぬ』(イーストプレス)が昨年12月に刊行。漫画サイト「souffle」にて「貼

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