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小説・エッセイ

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人気・実力を兼ね備えた執筆陣によるバラエティー豊かな作品や、著者インタビュー、近刊情報などを掲載。
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記事一覧

気をそらさず仕事をするには――料理と食を通して日常を考察するエッセイ「とりあえずお湯わかせ」柚木麻子

『ランチのアッコちゃん』『BUTTER』『マジカルグランマ』など、数々のヒット作でおなじみの小説家、柚木麻子さん。今月は、テレワーク中の人にも参考になる、家の外の「集中できる場所」についてです。 ※当記事は連載の第10回です。最初から読む方はこちらです。 #10 集中できる場所  集中力アップというと、めちゃくちゃ胡散臭く聞こえるが、今回は私がどうやって仕事の最中に気をそらさないでいるか、その話をしたい。 それは  ・スマホを家に置いて、コーヒーチェーン店で仕事をすること(

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日比谷の書店員のリアルな日常、街の情景、本の話――〔終わりとシンプルさ〕 新井見枝香

※当記事は1話読み切りのエッセイ連載「日比谷で本を売っている。」の第24回です。どの回からもお読みいただけますが、第1回から読む方はこちらです。  その町には、同じ店名のケーキ屋とパン屋とカフェがあった。どれも昔からあって、地元の人に愛されている人気店だ。私はそのケーキ屋の四角いスイートポテトが大のお気に入りだった。しかし数か月ぶりに立ち寄ると、ケーキ屋だけでなく、同じ名前の店の全てがシャッターを下ろしている。地元の人に訊ねると、それらを経営する会社の社長が大きな負債を抱え

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森の中ではいのちがつながっている――「熊本 かわりばんこ #10〔柚と落ち葉――冬の到来〕」田尻久子

 長年過ごした東京を離れ故郷・熊本に暮らしの場を移した吉本由美さんと、熊本市内で書店&雑貨カフェを営む田尻久子さん。  本と映画、そして猫が大好きなふたりが、熊本暮らしの手ざわりを「かわりばんこ」に綴ります。 ※#01から読む方はこちらです。 柚と落ち葉――冬の到来  朝起きたら台所に柚が枝ごと置いてあり、一筆添えられていた。  今年は柚(ゆず)がたくさんなったので お鍋のお供にどうぞ。  手紙があるってことは手渡されたわけではなさそうだと思い、家人に訊いたら、縁側に置いて

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物理的証拠がなく見えない先行き。被害者の生前の姿と人柄に手がかりは――中山七里「彷徨う者たち」

本格的な社会派ヒューマンミステリー『護られなかった者たちへ』『境界線』に続く、「宮城県警シリーズ」第3弾。震災復興に向けて公営住宅への移転が進む仮設住宅で発生した、殺人事件。14年の歳月が、幼馴染たちの境遇も互いの関係性を変えた。自身の苦い思い出を胸に蓮田は―― ※当記事は連載第5回です。第1回から読む方はこちらです。 二  再建と利権1  二回目の捜査会議は東雲の仏頂面で始まった。  前回に告げられた捜査方針は鑑取りの継続で掛川と接点のある者を洗い出すことと、犯人の逃走

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ある年末の思い出――料理と食を通して日常を考察するエッセイ「とりあえずお湯わかせ」柚木麻子

『ランチのアッコちゃん』『BUTTER』『マジカルグランマ』など、数々のヒット作でおなじみの小説家、柚木麻子さん。今月は、ある冬の日の悲しくも心温まるエピソードをお送りします。 ※当記事は連載の第9回です。最初から読む方はこちらです。 #9 クリスマスの試食販売  昨日、この先、小説を書き続けられるか心配になって、何か今のうちに副業を確保するべきではないか、とネットを徘徊していた。勤め人だったのはもう十年以上前のこと。今のコンビニやスーパーのアルバイトはやることが多く、スピ

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元スタイリストが愛するホームセンターと名選手を生む名門校――「熊本 かわりばんこ #09〔味噌天神まで〕」吉本由美

 長年過ごした東京を離れ故郷・熊本に暮らしの場を移した吉本由美さんと、熊本市内で書店&雑貨カフェを営む田尻久子さん。  本と映画、そして猫が大好きなふたりが、熊本暮らしの手ざわりを「かわりばんこ」に綴ります。 ※#01から読む方はこちらです。 味噌天神まで <秋の庭事情>  庭が晩秋の装いになるのを待って草毟(むし)りをした。ひさしぶりの庭の手入れ、草たちも夏場の意気軒昂から「早く毟ってくださいな」という枯れ草顔に様変わりしている。草毟りといえば普通は夏やるべきものだが、私

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「右も左もまっくらやみ」だった学生時代――「マイナーノートで」 #09〔任侠映画とMy Way〕」上野千鶴子

各方面で活躍する社会学者の上野千鶴子さんが、「考えたこと」だけでなく、「感じたこと」も綴る連載随筆。精緻な言葉選びと襞のある心象が織りなす文章は、あなたの内面を静かに波立たせます。 ※#01から読む方はこちらです。 任侠映画とMy Way  前回、若い頃のことを書いたら、まっくらだった大学院生時代を思い出した。大学には18歳から30歳まで、12年間在籍した。学んだこともよいこともほとんどなかったから、青春を返せ!と言いたい思いだが、自業自得だからしかたがない。  学園闘争

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捜査とともに埋められていく14年の空白、呼び覚まされていく幼馴染との思い出――中山七里「彷徨う者たち」

本格的な社会派ヒューマンミステリー『護られなかった者たちへ』『境界線』に続く、「宮城県警シリーズ」第3弾。震災復興に向けて公営住宅への移転が進む仮設住宅で発生した、殺人事件。幼馴染・大原知歌の思わぬ過去を知った蓮田刑事は、複雑な思いを抱えて捜査会議を迎えるが―― ※当記事は連載第4回です。第1回から読む方はこちらです。 4  一回目の捜査会議は事件発生と初動捜査の成果を報告する場に留まった。  司法解剖についてはまだ報告が届いていないため、唐沢検視官の見立てで話が進められ

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“真の民主主義”を公共施設の在り方から問い続ける映像作家フレデリック・ワイズマン――連載「アメリカ、その心の生まれるところ~変革の言葉たち」新元良一

 自由・平等・フロンティアを旗印に、世界のリーダーとして君臨してきたアメリカ。様々な社会問題に揺れるこの国の根底には何があるのか? 建国から約230年。そこに培われた真のアメリカ精神を各分野の文化人の言葉の中に探ります。  第6回は、90歳を超えてなお精力的な作品を世に問う、ドキュメンタリー映画の巨匠フレデリック・ワイズマンです。  ※第1回から読む方はこちらです。 第6回「わたしは自分が経験したこと以外、深く掘り下げる発言に慎重でありたいと思う」フレデリック・ワイズマン 

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【朗読あり】芥川賞作家・小野正嗣が伝える文学への熱い思い――村田沙耶香『コンビニ人間』を読み解くには

 小野正嗣さんの新刊『歓待する文学』が2021年11月25日に刊行されました。  芥川賞作家であり、フランス語・英語の翻訳を手掛け、早稲田大学教授にしてNHK「日曜美術館」でキャスターを務める小野さんは、常に新しい文学作品を探し求め、評論する名うての読み手でもあります。その多岐にわたる活動を支えているのは、文学や創作への深い愛情と言葉への揺るぎない信頼にほかなりません。  本書では、世界の文学16作品を紹介しながら、小野さんの文学に対する熱い思いを余すところなく語っています。

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日比谷の書店員のリアルな日常、街の情景、本の話――〔肉じゃがと文化〕 新井見枝香

※当記事は1話読み切りのエッセイ連載「日比谷で本を売っている。」の第23回です。第1回から読む方はこちらです。  肉じゃがの肉は「豚」である。それはすき焼きの肉が「牛」で、ジンギスカンの肉が「羊」であることと同じくらい、当たり前のことだ。近所のスーパーでは豚肉売場がいちばん大きい。それは、豚の生姜焼き、肉野菜炒め、豚汁と、食卓に登場する頻度が高いからに違いない。しかし先日、肉じゃがを作って皆に振る舞う機会があり、私の常識が崩壊した。食卓を囲んだ中に島根出身と京都出身の人がい

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「イイ女」の価値観もアップデートを――料理と食を通して日常を考察するエッセイ「とりあえずお湯わかせ」柚木麻子

『ランチのアッコちゃん』『BUTTER』『マジカルグランマ』など、数々のヒット作でおなじみの小説家、柚木麻子さん。今月は80年代後半~90年代前半に多数出版された女性向けエッセイについての考察、後編です。 ※当記事は連載の第8回です。最初から読む方はこちらです。 #8 大人のいい女(後編) (前回まで)40歳になったばかりの私は、幼い頃の記憶の母が、今の私とほとんど同い年なのに、大人っぽくて素敵だったことをふいに思い出し、あの頃の母の姿に近づくべく、80~90年代に大流行し

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オリジナルでなければ研究者とはいえない――「マイナーノートで」 #08〔師匠のDNA〕」上野千鶴子

各方面で活躍する社会学者の上野千鶴子さんが、「考えたこと」だけでなく、「感じたこと」も綴る連載随筆。精緻な言葉選びと襞のある心象が織りなす文章は、あなたの内面を静かに波立たせます。 ※#01から読む方はこちらです。 師匠のDNA  学校がキライだった。不登校にこそならなかったが、学校では寝てばかりいた。放課後だけが生き甲斐だった。  大学には行ったが、女子学生には公務員になるか教師になるかしか選択肢がなかった時代に、「でもしか教師」になる退路を断つために、教員免許はとらな

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14年ぶりの同級生との再会がもたらす、変わらないと、変わってしまったもの――中山七里「彷徨う者たち」

本格的な社会派ヒューマンミステリー『護られなかった者たちへ』『境界線』に続く、「宮城県警シリーズ」第3弾。震災復興に向けて公営住宅への移転が進む仮設住宅で発生した、殺人事件。聞き込みを続ける笘篠刑事と蓮田刑事の前に、蓮田の幼馴染が表れて―― ※当記事は連載第3回です。第1回から読む方はこちらです。 3 「どうして知歌がここにいるんだよ」 「将ちゃん何でここに」 「俺は事件の捜査で」 「わたしは皆本さんの担当で」  二人でほぼ同時に喋るものだから騒々しいことこの上ない。傍か

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