本がひらく

NHK出版の書籍編集部が、多彩な執筆陣による連載小説・エッセイ、教養・ノンフィクション読み物や、朝ドラ・大河ドラマの出演者や著者インタビューなどをお届けします。新刊情報も随時更新。ときどき編集部裏話も!

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記事一覧

英文読解力をつけるのに最良の文章…それは『不思議の国のアリス』だ!

マルクスでもレーニンでもなく、プーチンが熱烈に信奉するもの

連載 ロジカルコミュニケーション入門――【第1回】論理的思考で視野を広げよう!

総理大臣がお忍びで街を市場調査したら――中山七里『総理になった男』第2回

増える本、どうする?――料理と食を通して日常を考察するエッセイ「とりあえずお湯わかせ」柚木麻子

「チャーハンがパラパラかどうかなんて悩む必要は全くない」平野レミ(料理愛好家)

英文読解力をつけるのに最良の文章…それは『不思議の国のアリス』だ!

イギリス文学の不朽の名作『不思議の国のアリス』の原文は、英語力を高める上でも最良の教材です。「本がひらく」で『不思議の国のアリス』を深読みする連載、「言葉が・言葉で・言葉を作る『アリス』の世界」を執筆し、先ごろ『『不思議の国のアリス』で深める英文解釈』を上梓した勝田悠紀さんが、『アリス』のあの名シーンの英文を徹底解説します。 『不思議の国のアリス』研究の大家エリザベス・シューエルが、こんなことを言っています。「不思議の国」とは、言葉で作られた世界である。「ノンセンス」とは、

マルクスでもレーニンでもなく、プーチンが熱烈に信奉するもの

 世界中を飛び回り、100か国近くの国々を訪れてきた寺島実郎さんが、自身の体験を軸に、冷静なバランス感覚で「知るべきユダヤ要素」をまとめた書籍『ダビデの星を見つめて 体験的ユダヤ・ネットワーク論』。好評につきこのたび4刷が決定しました。  ユダヤ人が大切にする高付加価値主義とグローバリズムは、奇しくも、産業資本主義から情報を基軸とする金融資本主義、DX技術の進歩によるデジタル資本主義に分裂しようとしている現代社会において、いわばユダヤ的思考様式や価値観が世界の潮流となりつつあ

連載 ロジカルコミュニケーション入門――【第1回】論理的思考で視野を広げよう!

●三角関係のロジック  読者は、論理的に考えることが得意だろうか、あるいは、あまり得意ではないだろうか?  「論理的思考」や「ロジカルコミュニケーション」とは何かを説明する前に、日常的に遭遇するタイプの問題を先入観のない状態で考えてみてほしい。  これは、実際に私が学生から相談を受けた話である。  さて、読者がこの相談を受けたとしたら、Xにどのようなアドバイスをするだろうか?  ちなみに、私のゼミの飲み会で尋ねてみたところ、4年生たちは次のように答えていた。  これまで

総理大臣がお忍びで街を市場調査したら――中山七里『総理になった男』第2回

「もしあなたが、突然総理になったら……」  そんなシミュレーションをもとにわかりやすく、面白く、そして熱く政治を描いた中山七里さんの人気小説『総理にされた男』待望の続編開始!  ある日、現職の総理大臣の替え玉にさせられた、政治に無頓着な売れない舞台役者・加納慎策は、政界の常識にとらわれず純粋な思いと言動で国内外の難局を切り抜けてきた。次なる相手は長らく続く景気低迷。決定的な打開策を見出せない政府に対し、慎策はまずは“現場”をリサーチしにいく―― 2  三日後の日曜日、慎策

増える本、どうする?――料理と食を通して日常を考察するエッセイ「とりあえずお湯わかせ」柚木麻子

『ランチのアッコちゃん』『BUTTER』『マジカルグランマ』など、数々のヒット作でおなじみの小説家、柚木麻子さん。今月は小説家にはつきものの悩みについてです。 ※当記事は連載の第25回です。最初から読む方はこちらです。 #25 ときめきでは決められない 新型コロナウイルスが発生してから三年。ものすごく本が増えてしまったのだ。物書きの家に本が多いのは当たり前だし、物書きに限らず自粛の間にネットで本を買いまくった人は多いだろうと思う。しかし、我が家のそれは、生活に支障が出るくら

「チャーハンがパラパラかどうかなんて悩む必要は全くない」平野レミ(料理愛好家)

「どんなチャーハンを食べてきましたか?」──そう尋ねると、人はときに饒舌になります。「なんてことのない日常」に寄り添った料理を通じて語られる、愛着のある情景。そこに、その人の素顔や原点が見えてきます。 連載第1回目は、明るいキャラクターとユニークなオリジナル料理で人気の料理愛好家の平野レミさん。どんなチャーハンを作り、食べてきたのでしょう。 具やご飯を派手に飛び散らかした、子ども時代が原点チャーハンを初めて作ったのは小学生のころ。へらでご飯や具を炒めようとするんだけれど、右