本がひらく
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普通の生活は、よく見ないと見落としてしまうくらい小さな喜びと楽しさで満ち満ちている。「忘れたくない家、街」――料理に心が動いたあの瞬間の記録《自炊の風景》山口祐加
自炊料理家として多方面で活躍中の山口祐加さんが、日々疑問に思っていることや、料理や他者との関わりの中でふと気づいたことや発見したことなどを、飾らず、そのままに綴った風景の記録。山口さんが自炊の片鱗に触れ、「料理に心が動いた時」はどんな瞬間か。3年間過ごした家と街を離れることになった山口さん。そこで過ごした時間に思いを馳せる一篇です。
※第1回から読む方はこちらです。
#8 忘れたくない家、街
さびしさは鳴り、そして共鳴しない。――「ことぱの観察 #17〔さびしさ〕」向坂くじら
詩人として、国語専門塾の代表として、数々の活動で注目をあびる向坂くじらさん。この連載では、自身の考える言葉の定義を「ことぱ」と名付け、さまざまな「ことぱ」を観察していきます。
さびしさ さびしさは鳴る。
その一文ではじまる小説『蹴りたい背中』が芥川賞を最年少受賞したとき、わたしは小学生で、小説を書いていた。テレビに映る十九歳の綿矢りささんはきらきらしていたけれど、それでいて自分とさほど変わら
どんな趣味も、思いがけず失うときが来るかもしれない。「また見つければいい」――《こどく、と、生きる》統合失調症VTuber もりのこどく
「同じ病で苦しむ仲間とつながりたい、救いたい、当事者以外の人たちにも病気のことを知ってほしい」という思いでVTuberになり、配信を通してメッセージを伝え続けるもりのこどくさん。高校生で統合失調症になった彼女がいかにしてVTuberになったのか、その足跡を綴ったエッセイ連載です。
※#0から読む方はこちらです。
#7 また見つければいい 読書はこどくの趣味だった。
だった、と過去形なのは、統合
スペインベスト児童書賞作品『夜明けをまつどうぶつたち』を熱帯森林保護団体代表の南研子さんにお読みいただきました。
2019年、南米アマゾンの森林で起きた大規模火災に胸を痛めたペルー出身の作家が描いた絵本の翻訳本『夜明けをまつどうぶつたち』が5月27日、NHK出版から刊行されます。発売を記念し、熱帯森林保護団体(RFJ)の代表、南研子さんのインタビュー記事をお届けします。
Q:この絵本は南さんが保護活動をされているアマゾンに生きる動物たちが主人公に描かれた絵本です。まず、お読みいただいた絵本の感想をお聞かせく
経営学が「生きづらさ」を生んでいる?――高橋勅徳×稲岡大志×朱喜哲 イベントレポート③
マネジメントや経営学の理論が至るところで実装された社会で、私たちはどのように生きていけばいいのか? 今年刊行された2冊の本を手掛かりに、気鋭の経営学者と哲学者が語り合いました。満員となったイベントの様子を3回に分けてお届けするシリーズ最終回です(前回記事はこちら「誰もが無自覚に「経営」をやっている――高橋勅徳×稲岡大志×朱喜哲 イベントレポート②」)。
稲岡大志 先ほど高橋先生から、「経営学が人
誰もが無自覚に「経営」をやっている――高橋勅徳×稲岡大志×朱喜哲 イベントレポート②
マネジメントや経営学の理論が至るところで実装された社会で、私たちはどのように生きていけばいいのか? 今年刊行された2冊の本を手掛かりに、気鋭の経営学者と哲学者が語り合いました。満員となったイベントの様子を3回に分けてお届けするシリーズ第2段です(第1弾の記事はこちら「経営学の見方を変えるパンクな2冊の邂逅――高橋勅徳×稲岡大志×朱喜哲 イベントレポート①」)。
稲岡大志 高橋先生の『アナーキー経