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小説・エッセイ

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人気・実力を兼ね備えた執筆陣によるバラエティー豊かな作品や、著者インタビュー、近刊情報などを掲載。
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#随筆

すぐに生き方は変えられないから。「ゆっくりと」――《こどく、と、生きる》統合失調症VTuber もりのこどく

「同じ病で苦しむ仲間とつながりたい、救いたい、当事者以外の人たちにも病気のことを知ってほしい」という思いでVTuberになり、配信を通してメッセージを伝え続けるもりのこどくさん。高校生で統合失調症になった彼女がいかにしてVTuberになったのか、その足跡を綴ったエッセイ連載です。 ※#0から読む方はこちらです。 #3 ゆっくりと こどくは、なにをするのも遅い。それはむかしからだった。  さかのぼること22年。まだ1歳のあかんぼうだったころ、まわりが駆けまわっているなかで、こ

孤独におびえる日があっても、君がいるから。「生きててくれてありがとう」――《こどく、と、生きる》統合失調症VTuber もりのこどく

「同じ病で苦しむ仲間とつながりたい、救いたい、当事者以外の人たちにも病気のことを知ってほしい」という思いでVTuberになり、配信を通してメッセージを伝え続けるもりのこどくさん。高校生で統合失調症になった彼女がいかにしてVTuberになったのか、その足跡を綴った初めてのエッセイ連載です。 #1 生きててくれてありがとう「生きててくれてありがとう」  統合失調症当事者であり、VTuberでもあるこどくは、何度この言葉に救われただろうか。  統合失調症を発症したのは、16歳のと

自炊ならではの「聖域」かもしれない。「秘密の汁かけ飯」――料理に心が動いたあの瞬間の記録《自炊の風景》山口祐加

 自炊料理家として多方面で活躍中の山口祐加さんが、日々疑問に思っていることや、料理や他者との関わりの中でふと気づいたことや発見したことなどを、飾らず、そのままに綴った風景の記録。山口さんが自炊の片鱗に触れ、「料理に心が動いた時」はどんな瞬間か。今回は、お行儀が悪いと思いつつもつい美味しさに負けてやりたくなってしまうあのごはんのお話です。 ※第1回から読む方はこちらです。 #5 秘密の汁かけ飯 汁かけ飯は、パクチーと同じくらい好き嫌いが分かれる食べ方かもしれません。汁かけ飯が

すべての生きづらさを抱える人たちへ。「こどくと生きていこう」――《こどく、と、生きる》統合失調症VTuber もりのこどく

「同じ病で苦しむ仲間とつながりたい、救いたい、当事者以外の人たちにも病気のことを知ってほしい」という思いでVTuberになり、配信を通してメッセージを伝え続けるもりのこどくさん。高校生で統合失調症になった彼女がいかにしてVTuberになったのか、その足跡を綴った初めてのエッセイです。 #0 こどくと生きていこう「統合失調症」という病気をご存じだろうか。かつては「精神分裂病」と呼ばれ、長い間不治の病として知られてきた。しかし近年では、おくすりや療養によって回復できるケースも多

自分の料理力が試されているような気持ちになる。「冷蔵庫の食材テトリス」――料理に心が動いたあの瞬間の記録《自炊の風景》山口祐加

 自炊料理家として多方面で活躍中の山口祐加さんが、日々疑問に思っていることや、料理や他者との関わりの中でふと気づいたことや発見したことなどを、飾らず、そのままに綴った風景の記録。山口さんが自炊の片鱗に触れ、「料理に心が動いた時」はどんな瞬間か。皆さんは、冷蔵庫の中に中途半端に残った食材を前に頭を悩ませた経験、ありませんか? ※第1回から読む方はこちらです。 #4 冷蔵庫の食材テトリス 一週間ほど家を空ける日の朝、冷蔵庫にはつぎの食材が残っていました。 ・セロリ1本(葉がふ

ミステリーハンターが究極の調味料を発表! 「世界ふしぎ思い出グルメ」――昆虫・動物だけじゃない、篠原かをりの「卒業式、走って帰った」

動物作家・昆虫研究家として、さまざまなメディアに登場する篠原かをりさん。その博識さや生き物への偏愛ぶりで人気を集めていますが、この連載では「篠原かをり」にフォーカス! 忘れがたい経験や自身に影響を与えた印象深い人々、作家・研究者としての自分、プライベートとしての自分の現在とこれからなど、心のままにつづります。第6回は篠原さんがミステリーハンターとして各国で食した思い出グルメのお話です。 ※第1回から読む方はこちらです。 #6 世界ふしぎ思い出グルメ 今年の3月で「日立 世界

何にも起こらない日、おめでとう。「繰り返しの毎日に飽きないために」――料理に心が動いたあの瞬間の記録《自炊の風景》山口祐加

 自炊料理家として多方面で活躍中の山口祐加さんが、日々疑問に思っていることや、料理や他者との関わりの中でふと気づいたことや発見したことなどを、飾らず、そのままに綴った風景の記録。山口さんが自炊の片鱗に触れ、「料理に心が動いた時」はどんな瞬間か。今回は、第76回カンヌ国際映画祭最優秀男優賞を役所広司さんが受賞したことでも話題の映画「PERFECT DAYS」を観て山口さんが感じたことについてです。 ※第1回から読む方はこちらです。 #3 繰り返しの毎日に飽きないために  20

人生の楔のような料理のある幸せ。「おばあちゃんの質素なお雑煮」――料理に心が動いたあの瞬間の記録《自炊の風景》山口祐加

 自炊料理家として多方面で活躍中の山口祐加さんが、日々疑問に思っていることや、料理や他者との関わりの中でふと気づいたことや発見したことなどを、飾らず、そのままに綴った風景の記録。山口さんが自炊の片鱗に触れ、「料理に心が動いた時」はどんな瞬間か。今回は、山口さんにとっておばあさんとの思い出深い一品にまつわるお話。 #2 おばあちゃんの質素なお雑煮  私のおばあちゃんが作るお雑煮は、これ以上ないくらい質素です。好きな個数を伝えて入れてもらう餅にきれいなおだしがそそがれ、菊菜(春

料理の「コツ」ってなんだろう?――料理に心が動いたあの瞬間の記録「自炊の風景」山口祐加

#1 料理の「コツ」ってなんだろう? 初めまして、自炊料理家の山口祐加です。「自炊する人を増やす」をモットーに、初心者向けの料理教室「自炊レッスン」やレシピの制作、書籍の執筆、音声配信などの活動をしています。この連載では、「料理に心が動いた時」というテーマを通じて、日々疑問に思っていることや、料理や他者との関わりの中でふと気づいたことや発見したことなどを、飾らず、そのままに綴っていきます。  いつもと同じキッチンで料理し、同じ食卓で食べていても、季節や天候、その日の気持ちによ

【家族写真あり】「君につなげるための物語」――昆虫・動物だけじゃない、篠原かをりの「卒業式、走って帰った」

動物作家・昆虫研究家として、さまざまなメディアに登場する篠原かをりさん。その博識さや生き物への偏愛ぶりで人気を集めていますが、この連載では「篠原かをり」にフォーカス! 忘れがたい経験や自身に影響を与えた印象深い人々、作家・研究者としての自分、プライベートとしての自分の現在とこれからなど、心のままにつづります。第4回は篠原さんが“あなた”に伝えたい、“夢”のお話です。 ※第1回から読む方はこちらです。 #4 君につなげるための物語 夢は叶えるためにあると、誰かが言っていた。子

愛のエビエピ、好きの滝……「好きになるために生まれてきた」――昆虫・動物だけじゃない、篠原かをりの「卒業式、走って帰った」

動物作家・昆虫研究家として、さまざまなメディアに登場する篠原かをりさん。その博識さや生き物への偏愛ぶりで人気を集めていますが、この連載では「篠原かをり」にフォーカス! 忘れがたい経験や自身に影響を与えた印象深い人々、作家・研究者としての自分、プライベートとしての自分の現在とこれからなど、心のままにつづります。第3回は篠原さんの「運命の好きなもの」のお話です。 ※第1回から読む方はこちらです。 #3 好きになるために生まれてきた 生き物を好きになったのは、いつのことであるか、

アイアイからインドリに?! 「病める時も健やかなる時も」――昆虫・動物だけじゃない、篠原かをりの「卒業式、走って帰った」

動物作家・昆虫研究家として、さまざまなメディアに登場する篠原かをりさん。その博識さや生き物への偏愛ぶりで人気を集めていますが、この連載では「篠原かをり」にフォーカス! 忘れがたい経験や自身に影響を与えた印象深い人々、作家・研究者としての自分、プライベートとしての自分の現在とこれからなど、心のままにつづります。第2回はパートナーの看病を通して感じたことのお話です。 #02 病める時も健やかなる時も この冬、夫が初めて熱を出した。つきあっているときを含めても風邪らしきものをひい

あなたのそれはどんな音? 「人生が始まる音がした」――昆虫・動物だけじゃない、篠原かをりの『卒業式、走って帰った』

動物作家・昆虫研究家として、さまざまなメディアに登場する篠原かをりさん。その博識さや生き物への偏愛ぶりで人気を集めていますが、この連載では「篠原かをり」にフォーカス! 忘れがたい経験や自身に影響を与えた印象深い人々、作家・研究者としての自分、プライベートとしての自分の現在とこれからなど、心のままにつづります。第1回は連載タイトルの由来でもある、篠原さんの転機のお話です。 #01 人生が始まる音がした 高校を卒業して10年がたった。夢みたいに楽しくて自由なばかりの時に育まれて

映画賞を総ナメ、映画・ドラマに引っ張りだこ、それでも「ふつう」であり続ける岸井ゆきのの本音

『恋せぬふたり』『愛がなんだ』『大奥season2』をはじめ数々の映画、ドラマ、舞台、CMなどで活躍、昨年公開の『ケイコ 目を澄ませて』では数々の映画賞を総ナメし、いま最も注目を集める俳優・岸井ゆきのさん。  岸井さんがこれまで明かすことのなかったあるがままの気持ちを記した初めてのフォトエッセイ『余白』は、岸井さんの素顔にふれられる一冊です。  現在、購入者のお名前と岸井さんのサインを直筆した『余白』を数量限定でhontoで予約受付中です。それを記念して、当記事では本書の中か