連載

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日比谷の書店員のリアルな日常、街の情景、本の話――〔とんびとカラス〕 新井見枝香

日比谷の書店員のリアルな日常、街の情景、本の話――〔とんびとカラス〕 新井見枝香

※当記事はエッセイ連載「日比谷で本を売っている。」の第17回です。第1回から読む方はこちらです。  ゴールデンウィークは仕事で福井県の温泉地に滞在していた。そこかしこに広がる田んぼは、苗を植えたばかりの状態である。その辺りから愉快な蛙の鳴き声が聞こえるものの、透き通った水を覗き込んでも、姿は見えない。そうかと思えば、ぎょっとするほど近くに、白鷺が黙って佇んでいる。都内でこんなに巨大な鳥がふらふらしていたら、たちまち人だかりができるか、捕獲されるだろう。道端に生える雑草の合間

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季節の行事をアップデートしてみたら――料理と食を通して日常を考察するエッセイ「とりあえずお湯わかせ」柚木麻子

季節の行事をアップデートしてみたら――料理と食を通して日常を考察するエッセイ「とりあえずお湯わかせ」柚木麻子

『ランチのアッコちゃん』『BUTTER』『マジカルグランマ』など、数々のヒット作でおなじみの小説家、柚木麻子さん。NHKテキスト『きょうの料理 ビギナーズ』でリアルな生活を綴って人気の連載エッセイ「とりあえずお湯わかせ」が「本がひらく」に場所を変え、リニューアルスタートしました! 料理や日常生活のあれこれに加え、気になった本や映画、旬の話題も取り上げる予定です。ますますパワーアップする柚木ワールドをお楽しみに! ※当記事は連載の第2回です。最初から読む方はこちらです。 #2

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連載 シン・アナキズム「ヴァンダナ・シヴァ」第2回

連載 シン・アナキズム「ヴァンダナ・シヴァ」第2回

政治思想史家の重田園江さんによる好評連載「アナキスト思想家列伝」第6回! デイヴィッド・グレーバーの著作をはじめ、いまあらためて注目されているアナキズム思想について、その繊細さと多様性を保持しながら魅力を伝えていく連載です。今回は2人目「ヴァンダナ・シヴァ」の第2回をお届けします。 ※「ヴァンダナ・シヴァ」の第1回を読む方はこちら。 「緑の革命」のダークサイド チプコ運動は明確なリーダーを持たない。しかし当面の目的ははっきりしており、それは誤った権力行使を止めることにある。

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「NHK出版新書を探せ!」第17回 言葉が死んでいく社会で――與那覇潤さん(歴史学者)の場合〔後編〕

「NHK出版新書を探せ!」第17回 言葉が死んでいく社会で――與那覇潤さん(歴史学者)の場合〔後編〕

 突然ですが、新書と言えばどのレーベルが真っ先に思い浮かびますか? 老舗の新書レーベルにはまだ敵わなくても、もっとうちの新書を知ってほしい! というわけで、この連載では今を時めく気鋭の研究者の研究室に伺って、その本棚にある(かもしれない)当社新書の感想とともに、先生たちの研究テーマや現在考えていることなどをじっくりと伺います。コーディネーターは当社新書『試験に出る哲学』の著者・斎藤哲也さんです。  ※第1回から読む方はこちらです。 〈今回はこの人!〉 與那覇 潤(よなは・じ

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比べると、生き物の身体のしくみと進化が見えてくる!――「キリンと人間、どこが違う?[“手のひらクルン”はヒトの特徴?]」郡司芽久

比べると、生き物の身体のしくみと進化が見えてくる!――「キリンと人間、どこが違う?[“手のひらクルン”はヒトの特徴?]」郡司芽久

 キリンと人間はまったく違う動物――それは本当でしょうか? 生き物を知るうえで比較はとても大事です。動物学者で「キリン博士」こと郡司芽久さんが、動物の体の「形」の謎やユニークな進化についてわかりやすく解説します。浅野文彦さんのイラストも必見!  今回のテーマは「手足」。キリンの「膝」は「かかと」? 足と首はどっちが長い? 動物の手足のさまざまな違いには、生きるための理由があるのです。  *当記事は連載第4回です。第1回から読む方はこちらです。 キリンの首とキリンの足  休日

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「NHK出版新書を探せ!」第16回
歴史研究から普遍を問う――與那覇潤さん(歴史学者)の場合〔前編〕

「NHK出版新書を探せ!」第16回 歴史研究から普遍を問う――與那覇潤さん(歴史学者)の場合〔前編〕

 突然ですが、新書と言えばどのレーベルが真っ先に思い浮かびますか? 老舗の新書レーベルにはまだ敵わなくても、もっとうちの新書を知ってほしい! というわけで、この連載では今を時めく気鋭の研究者の研究室に伺って、その本棚にある(かもしれない)当社新書の感想とともに、先生たちの研究テーマや現在考えていることなどをじっくりと伺います。コーディネーターは当社新書『試験に出る哲学』の著者・斎藤哲也さんです。  ※第1回から読む方はこちらです。 〈今回はこの人!〉 與那覇 潤(よなは・じ

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他人という謎へ向かうのが社会学者――「マイナーノートで #02〔自己への関心・他者への関心〕」上野千鶴子

他人という謎へ向かうのが社会学者――「マイナーノートで #02〔自己への関心・他者への関心〕」上野千鶴子

各方面で活躍する社会学者の上野千鶴子さんが、「考えたこと」だけでなく、「感じたこと」も綴る連載随筆。精緻な言葉選びと襞のある心象が織りなす文章は、あなたの内面を静かに波立たせます。 ※#01から読む方はこちらです。 自己への関心・他者への関心 「社会学者は他人に興味を持つ人、アーティストは自分にしか興味を持たない人」というわたしの発言に、写真家の長島有里枝さんからクレームをもらった。  長島有里枝さん、90年代のはじめにセルフヌードとファミリーヌードのポートレートで写真界に

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オリーブ少女ではなかった私――「熊本 かわりばんこ #02〔忘れがたい春と募金箱のこと〕」田尻久子

オリーブ少女ではなかった私――「熊本 かわりばんこ #02〔忘れがたい春と募金箱のこと〕」田尻久子

 長年過ごした東京を離れ故郷・熊本に暮らしの場を移した吉本由美さんと、熊本市内で書店&雑貨カフェを営む田尻久子さん。  本と映画、そして猫が大好きなふたりが、熊本暮らしの手ざわりを「かわりばんこ」に綴ります。 ※#01から読む方はこちらです。 忘れがたい春と募金箱のこと  1980年代はじめ、私が中学生の頃に『オリーブ』が創刊された。若い方は知らない人もいるだろうが、私と同世代でこの雑誌のことを知らない人はあまりいない。世の中にオリーブ少女を生み出したファッション誌だ。田舎

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