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わたしたちのSDGs

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地球温暖化やプラスチック問題など、いま話題のSDGsについて考える指針となる情報や本を幅広くご紹介します。
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#SDGs

庭やベランダからストップ気候変動! 話題の新刊『土を育てる』で土いじりがもっと楽しくなる

 日本では一般的に、庭や畑などの土は耕したり、肥料をやったりしなければならないと思われていますが、本当にそうでしょうか? もしかしたら、何もしない方が土や植物にとってはいいのかも……。  そんな驚きの考え方が詰まっているのが『土を育てる――自然をよみがえらせる土壌革命』(好評発売中)。本国アメリカのアマゾンでは今1,000以上の5つ星レビューがついている話題の翻訳書です。  自宅や畑で、植物を愛でたり、野菜の収穫を楽しんだりしながら、さらに温暖化対策もできる――その手法とはど

「真に生きた土」をつくり、温暖化まで止める! “環境革命の実践書”と話題の新刊『土を育てる』

 いま、密かに“土ブーム”が起きています。  土と生き物の関係や、自然環境での土のはたらきなど、知られざる土の営みへの関心が高まっています。  足元で無数の微生物たちが織り成す宇宙――何十億年もかけて形成されてきた地中の生態系のことを、私たちはまだ何も知らないのかもしれません。  その土の本質に、身近な「畑」から迫った一冊が『土を育てる――自然をよみがえらせる土壌革命』(2022年5月30日発売)。従来の工業型農業から、環境再生型農業(リジェネラティブ農業)の第一人者へと転身

落合陽一×オードリー・タン。知の最前線を走る2人による未来予想図 2人の「再会」に合わせて前回の対談の一部を特別公開![後編]

「落合陽一、2022年初の書籍」にてNHK人気番組初の書籍化、『ズームバック×オチアイ 過去を「巨視」して未来を考える』。世界恐慌、ペスト、ファシズム、オイルショック……過去の事例を徹底検証し、キーワードをもとに「半歩先の未来」への展望を示す新しい未来予測本です。  本書のもととなった番組「ズームバック×オチアイ」の2022年第1弾「落合陽一、オードリー・タンにふたたび会う(前編・後編)」がNHKEテレで放送されます。 [前編]1月14日(金)22:30~23:00(再放送1

落合陽一×オードリー・タン。知の最前線を走る2人による未来予想図――2人の「再会」に合わせて前回の対談の一部を特別公開![前編]

 1月11日発売、NHK人気番組初の書籍化、『ズームバック×オチアイ 過去を「巨視」して未来を考える』(落合陽一、NHK「ズームバック×オチアイ」制作班)。世界恐慌、ペスト、ファシズム、オイルショック……過去の事例を徹底検証し、キーワードをもとに「半歩先の未来」への展望を示す新しい未来予測本です。  本書のもととなった番組「ズームバック×オチアイ」の2022年第1弾「落合陽一、オードリー・タンにふたたび会う(前編・後編)」がNHKEテレで放送されます。  [前編]1月14日(

落合陽一×人類の叡智――混迷の世界を読み解くヒントは「過去」にある! 『ズームバック×オチアイ 過去を「巨視」して未来を考える』本日発売

NHK人気番組初の書籍化、『ズームバック×オチアイ 過去を「巨視」して未来を考える』(落合陽一、NHK「ズームバック×オチアイ」制作班)。世界恐慌、ペスト、ファシズム、オイルショック……過去の事例を徹底検証し、キーワードをもとに「半歩先の未来」への展望を示す新しい未来予測本です。「自粛=空気を読む力を武器にする」「環境負荷を制限する新しいイノベーション」「連帯の精神が経済を変える」など、ウィズコロナの世界を生きるヒントが満載。「世界の知見」オードリー・タン、マルクス・ガブリエ

シンプルな暮らしが、持続可能への道をひらく! 世界の若者たちの共感を呼んだ「希望の哲学」

 モノを所有し、それを消費するのが日常となったわたしたち現代人は、ほんとうにしあわせでしょうか? 大量生産・大量消費の生活は、かならず弱い立場にある人や自然環境を犠牲にする、とサティシュ・クマールは言います。〈エレガント・シンプリシティ〉という理想を支えているのは、より少ないモノでよりよく生きる技術(アート)です。一度立ち止まって、モノや時間に縛られ追い立てられる生活を見直してみませんか? 好評発売中の『エレガント・シンプリシティ 「簡素」に美しく生きる』にはそのためのヒント

「木」こそが人類の歴史をつくった! 700万年にわたる壮大な物語を解き明かす『「木」から辿る人類史』

 ⽊を多用した温かみのあるデザインが話題となった新国立競技場をはじめ、暮らしに木材を取り入れて、森を育てるエコ活動「木づかい運動」が広がるなど、最近、「木」を身近に感じる機会が増えています。  木は、はるか昔から、私たち人類の進化と文明の発展に深く関係してきました。なぜ、どのように、人類は木を利用し、今日の社会を築くまでになったのか、その壮大な道すじを解き明かしたのが、『「木」から辿る人類史 ヒトの進化と繁栄の秘密に迫る』(2021年9月28日発売)です。  本書より、人間が

読んで考える〝わたしたちのSDGs〞――地球温暖化、プラスチック汚染、経済改革……2030年の「分岐点」をまえに、いまこそ向き合いたい環境問題

 いまいたるところで耳にするSDGs(持続可能な開発目標)。SDGsとは2030年までに達成すべき17の目標であり、「極度の貧困と飢餓の撲滅」「ジェンダー平等推進と女性の地位向上」など内容は多岐にわたっています。なかでも「環境の持続可能性の確保」について、日本は2030年までに温室効果ガス排出量を26パーセント削減するという目標を掲げました。世界規模の課題の「分岐点」といわれる2030年までにどうすれば危機を回避し、持続可能な未来を実現できるのでしょうか?  世界が直面してい

「海洋ごみ」の実態を世界に突きつけた『プラスチックスープの海』。全人類が知るべき情報がここにある!

「1997年の夏のある日、何よりも海を愛する男のヨットが、太平洋のただなかで高気圧の凪につかまって何日も身動きが取れなくなった。そして男は気づいた。彼のヨットが大量の微細なプラスチックが溶け込んだ海に浮かんでいることに。これがのちに“太平洋ごみベルト”で知られるプラスチックごみ渦流の一部だった」 2002年の渦流のサンプル Matt Cramer, Algalita Marine Research Foundation  2011年に刊行され(日本版は2012年刊行)、全

いま話題のプラスチックごみ対策が今日から実践できる!――『プラスチック・フリー生活』【特別インタビュー、書評】

 最近、とくに身近な問題となっているプラスチックごみ対策。その解決の糸口が見つかるガイドブック『プラスチック・フリー生活 今すぐできる小さな革命』(シャンタル・プラモンドン、ジェイ・シンハ、服部雄一郎訳)が2019年の発売以来、さまざまなメディアに取り上げられ、ロングセラーとなっています。さらに2020年7月1日からのレジ袋有料化を機に多くの書店で大きく展開され、新たな反響を呼んでいます。  さまざまなメディアで取り上げられた書評の一部とともに、すでにプラスチックごみ問題解決

生活の中からプラスチックを追い出そう。いざ、実践へ――『プラスチック・フリー生活』より②

 いったいどうしたら生活の中からプラスチックを減らしていけるのでしょうか? まずは自分の生活にどれくらいのプラスチックが入り込んでいるかを知るために「プラスチック度」チェックをやってみましょう。『プラスチック・フリー生活』は、チェック表をはじめ、著者の実体験をもとにしたアイデアやちょっとした工夫に満ちています。そのなかから、今回はレジ袋に代わる「マイバッグ」の選び方をご紹介しましょう。  ※①の記事から読む方はこちらです。 食材の買い出し  10年前、私たちの住むケベック州

7月1日からレジ袋有料化! 今こそ、プラスチックを使わない生活へ―― 『プラスチック・フリー生活』より①

 いよいよレジ袋の有料化が始まりました。わずかな出費だからと今までどおりレジ袋をもらい続ける人、あわててエコバッグを買い求めた人、すでにエコバッグ派だから関係ないという人、さまざまだと思いますが、この機会にプラスチック・フリーな生活を少しずつでも始めてみませんか?  『プラスチック・フリー生活』は、スタートガイドとして多彩なアイディアが満載です。本書より一部を抜粋・編集して全2回にわたってご紹介します。 プラスチック・フリー生活を始めるために  「プラスチック」という言葉を

第三次産業革命とは何か?――いま進行しつつある経済のパラダイムシフト(『グローバル・グリーン・ニューディール』より)

 本日、8月2日付の「朝日新聞GLOBE」に『グローバル・グリーン・ニューディール』の著者、ジェレミー・リフキン氏のインタビューが掲載されています。世界経済を脱炭素化し、再生可能エネルギーによって再活性化するビジョンを示した同書のなかから、現在起こりつつある「第三次産業革命」と、それを構成する三つの要素について概観した部分を抜粋公開します。 第三次産業革命のパラダイム  歴史における大きな経済的転換には共通点がある。それは通信手段、動力源、運搬機構という三つの要素を必要とす

トロントのスマートシティ計画はなぜ失敗したか?――文明評論家・リフキンが示す、官民提携ビジネスモデルの課題

いわゆる「スーパーシティ」構想を盛り込んだ「改正国家戦略特区法」が5月27日の参院本会議で可決、成立しました。内閣府の「国家戦略特区」に関する資料は、「スーパーシティ」構想の「白地から未来都市を作り上げるグリーンフィールド型の取り組み」の参考事例としてカナダ・トロント市に言及しています。そこには「住民の不安による混乱や遅滞も」という一文が。いったい何が起こったのでしょうか? ジェレミー・リフキン著『グローバル・グリーン・ニューディール』より、当該事例が示す「重要な教訓」に関す