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小説・エッセイ

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人気・実力を兼ね備えた執筆陣によるバラエティー豊かな作品や、著者インタビュー、近刊情報などを掲載。
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2020年4月の記事一覧

「鈴川絢子のママYouTuber子育てノート」

 「国内外の鉄道の魅力を広めたい」とはじめたYouTubeが、現在ではチャンネル登録者数が79万人にものぼり、人気YouTuberとして知られる鈴川絢子さん。鈴川さんの動画が人気を得ているのは、鉄道に対する造詣の深さだけではありません。  家族と一緒に大好きな鉄道をどうやって満喫するか、2児の母として日々の子育てをいかに楽しいものにするか。そんな子どもたちとの時間の過ごし方を、のびのびと前向きに伝える姿が、とくに鉄道好きの子どもたちを持つお母さんたちに支持され、ファンの心を離

インテリヤクザと被災者支援NPO法人の代表の過去とは? 情報化社会の闇を描いた長編ミステリー小説――「境界線」中山七里

 1999年4月、高校2年生に進級した五代良則の同じクラスには鵠沼駿がいた。校内で有名な札付きのワルだった五代と、クラス委員長を務める優等生の鵠沼。交わるはずのないふたりだったが、五代が暴力団の組員に襲われ瀕死の重傷を負っているところを、鵠沼が助けたことでふたりの関係性に変化が訪れようとしていた。  ※本記事は連載第8回です。 最初から読む 境界線 第8回連載第9回へ進む 連載第7回へ戻る 関連コンテンツ プロフィール 中山七里(なかやま・しちり) 1961年生ま

エッセイ「日比谷で本を売っている。」 〔赤いスカートと緑のエプロン〕新井見枝香

日比谷で働く書店員のリアルな日常、日比谷の情景、そして、本の話(第4回)。 ※最初から読む方はこちらです。  以前勤めていた書店では、制服を着て働いていた。ワイシャツだけはなぜかピンクと水色と黄色から選べたが、紺色のベストとスカートを貸与されれば、自分らしさを出す気にもならない。今日は何色のシャツを着ようかと悩んだところで、どのみち同じ色を着ている人はいるし、時には全員、店内が黄色で揃ってしまうこともある。シャツを第二ボタンまで開ければ、ただの「だらしない」人だし、ガーター