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ミステリー小説や食エッセイから、小中学生向けの教養読み物まで、さまざまな興味・関心を刺激する作品を取りそろえています。
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2022年1月の記事一覧

連載 シン・アナキズム 第4章「ポランニーとグレーバー」(その3)

「自己調整的市場」について(2) 政治思想史家・重田園江さんの好評連載「アナキスト思想家列伝」第12回! 毎月のように新しい本が出る「アナキズム」っていったい何なのか? その魅力をビシバシと伝えます。今回もカール・ポランニーとデヴィッド・グレーバーについて取り上げます。 ※これまでの各シリーズは下記よりお読みいただけます。  「序 私はいかにして心配するのをやめ、アナキストについて書くことにしたか」へ  「ジェイン・ジェイコブズ編」の第1回へ  「ヴァンダナ・シヴァ編」の第

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“人間不在の都市計画”に反対し、都会の中のよきコミュニティを守ったひとりの「母親」ジェイン・ジェイコブズ――連載「アメリカ、その心の生まれるところ~変革の言葉たち」新元良一

 自由・平等・フロンティアを旗印に、世界のリーダーとして君臨してきたアメリカ。様々な社会問題に揺れるこの国の根底には何があるのか? 建国から約230年。そこに培われた真のアメリカ精神を各分野の文化人の言葉の中に探ります。  第7回は、行政が推し進める都市の大規模再開発による利便性より、住民の多様性や持続可能性を求めて立ち上がった地域住民の声を集結させ、大きな市民運動にまで広げ、コミュニティの重要性を現代に伝える伝説の市民リーダー、ジェイン・ジェイコブズです。  ※第1回から読

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研究者は「極道者」――「マイナーノートで」 #10〔役に立つ、立たない?〕上野千鶴子

各方面で活躍する社会学者の上野千鶴子さんが、「考えたこと」だけでなく、「感じたこと」も綴る連載随筆。精緻な言葉選びと襞のある心象が織りなす文章は、あなたの内面を静かに波立たせます。 ※#01から読む方はこちらです。 役に立つ、立たない?  教師にはなりたくてなったわけではなかったことは前回書いた。だが、なってみると、教師はよい職業だった。老いも若きも年齢を問わず、目の前で人が成長していく姿を見るのは、喜びだった。子どもを産まなかったが、実の親には子どもが身体的に成長する姿を

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気をそらさず仕事をするには――料理と食を通して日常を考察するエッセイ「とりあえずお湯わかせ」柚木麻子

『ランチのアッコちゃん』『BUTTER』『マジカルグランマ』など、数々のヒット作でおなじみの小説家、柚木麻子さん。今月は、テレワーク中の人にも参考になる、家の外の「集中できる場所」についてです。 ※当記事は連載の第10回です。最初から読む方はこちらです。 #10 集中できる場所  集中力アップというと、めちゃくちゃ胡散臭く聞こえるが、今回は私がどうやって仕事の最中に気をそらさないでいるか、その話をしたい。 それは  ・スマホを家に置いて、コーヒーチェーン店で仕事をすること(

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「NHK出版新書を探せ!」第23回 肉眼細胞学の可能性――郡司芽久さん(解剖学者)の場合

 突然ですが、新書と言えばどのレーベルが真っ先に思い浮かびますか? 老舗の新書レーベルにはまだ敵わなくても、もっとうちの新書を知ってほしい! というわけで、この連載では今を時めく気鋭の研究者の研究室に伺って、その本棚にある(かもしれない)当社新書の感想とともに、先生たちの研究テーマや現在考えていることなどをじっくりと伺います。コーディネーターは当社新書『試験に出る哲学』の著者・斎藤哲也さんです。  ※第1回から読む方はこちらです。 〈今回はこの人!〉 郡司芽久(ぐんじ・めぐ

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日比谷の書店員のリアルな日常、街の情景、本の話――〔終わりとシンプルさ〕 新井見枝香

※当記事は1話読み切りのエッセイ連載「日比谷で本を売っている。」の第24回です。どの回からもお読みいただけますが、第1回から読む方はこちらです。  その町には、同じ店名のケーキ屋とパン屋とカフェがあった。どれも昔からあって、地元の人に愛されている人気店だ。私はそのケーキ屋の四角いスイートポテトが大のお気に入りだった。しかし数か月ぶりに立ち寄ると、ケーキ屋だけでなく、同じ名前の店の全てがシャッターを下ろしている。地元の人に訊ねると、それらを経営する会社の社長が大きな負債を抱え

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森の中ではいのちがつながっている――「熊本 かわりばんこ #10〔柚と落ち葉――冬の到来〕」田尻久子

 長年過ごした東京を離れ故郷・熊本に暮らしの場を移した吉本由美さんと、熊本市内で書店&雑貨カフェを営む田尻久子さん。  本と映画、そして猫が大好きなふたりが、熊本暮らしの手ざわりを「かわりばんこ」に綴ります。 ※#01から読む方はこちらです。 柚と落ち葉――冬の到来  朝起きたら台所に柚が枝ごと置いてあり、一筆添えられていた。  今年は柚(ゆず)がたくさんなったので お鍋のお供にどうぞ。  手紙があるってことは手渡されたわけではなさそうだと思い、家人に訊いたら、縁側に置いて

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物的証拠がなく見えない先行き。被害者の生前の姿と人柄に手がかりは――中山七里「彷徨う者たち」

本格的な社会派ヒューマンミステリー『護られなかった者たちへ』『境界線』に続く、「宮城県警シリーズ」第3弾。震災復興に向けて公営住宅への移転が進む仮設住宅で発生した、殺人事件。14年の歳月が、幼馴染たちの境遇も互いの関係性を変えた。自身の苦い思い出を胸に蓮田は―― ※当記事は連載第5回です。第1回から読む方はこちらです。 二  再建と利権1  二回目の捜査会議は東雲の仏頂面で始まった。  前回に告げられた捜査方針は鑑取りの継続で掛川と接点のある者を洗い出すことと、犯人の逃走

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