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教養・ノンフィクション

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#アナキスト

サボる哲学 リターンズ! 第4回 己を打ちすて、たのしいをとりもどす

我々はなぜ心身を消耗させながら、やりたくない仕事、クソどうでもいい仕事をし、生きるためのカネを稼ぐのか? 当たり前だと思わされてきた労働の未来から、どうすれば身体をズラせるか? 気鋭のアナキスト文人・栗原康さんの『サボる哲学』(NHK出版新書)がWEB連載としてカムバック。万国の大人たちよ、駄々をこねろ! よし、もういちど こんにちは。もう三月になりましたが、遅ればせながらあけましておめでとうございます。年明けから、とんでもないことになっておりましたが、みなさまお元気でしょ

サボる哲学 リターンズ! 第3回 愛でしょ ~一六〇〇キロ、われ歩くがゆえに歩く

我々はなぜ心身を消耗させながら、やりたくない仕事、クソどうでもいい仕事をし、生きるためのカネを稼ぐのか? 当たり前だと思わされてきた労働の未来から、どうすれば身体をズラせるか? 気鋭のアナキスト文人・栗原康さんの『サボる哲学』(NHK出版新書)がWEB連載としてカムバック。万国の大人たちよ、駄々をこねろ! 無職は無敵なのだ さて、たのしかった一八〇日連休もついにおしまい。きょうから週二日のハードワークでございます。休みが恋しい。ということで、ひとつ連休中に感動したはなしなど

連載 シン・アナキズム 第5章 グレーバー (その5)

考古学とのコラボレーション このように見てくると、文明の進歩と、小さく単純な社会から大きくて複雑な国家への発展という歴史像への疑念は、人類学における一つの伝統だといえる。あるいは文明史に対する人類学的懐疑といってもよい。こうした伝統を受け継ぐ新たな試みとして、グレーバーとウェングロウの『万物の黎明』を位置づけることができる。ここまでの記述から、この本がどんな歴史像、人類史の見方を破壊しようとしているかは、だいたい理解できたはずだ。では具体的にはどうやって、それを遂行しようと

連載 シン・アナキズム 第5章 グレーバー (その4)

遺著『万物の黎明』は何を目指したか グレーバーの民主主義=アナキズム像を知って胸が熱くなってきた。そこで次に、The Dawn of Everything: A New History of Humanity(以下、本文中では『万物の黎明』)を取り上げることにしよう。これは、グレーバーの不慮の死によって遺著となってしまった作品である。共著者はユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンの考古学教授、デイヴィッド・ウェングロウ。考古学者との共著を通じてグレーバーは、西洋近代を相対視す

連載 シン・アナキズム 第5章 グレーバー (その1)

本を書いていた みなさまおひさしぶりです。たいがいにせい、というくらい間が空いてしまった。「連載どうなるんですか」「グレーバー篇が楽しみです」などと、半年くらい前まではときどき言われていたが、最近はそれすらなくなって読者も忘れているらしい。まことに月日は百代の過客ってとこですな。  さっき確認したところ、前回「第4章 ポランニーとグレーバー(その7)」が2022年5月公開だから、これを書いている2023年3月からすると、10カ月も前だ。何をしていたかというと、実はウクライナ

「NHK出版新書を求めて」 第4回わたしはウンコになりたい 栗原康さん(アナキスト)の場合

各界で活躍する研究者や論者の方々はいま書店で、とくに「新書コーナー」の前で何を考え、どんな新書を選ぶのか? 毎回のゲストの方に書店の回り方、本の眺め方から現在の関心までをじっくりと伺う、NHK出版新書編集部の連載です。 *第1回から読む方はこちらです。 今回はこの人! 栗原康(くりはら・やすし) 東北芸術工科大学非常勤講師。1979年埼玉県生まれ。専門はアナキズム研究。著書に『サボる哲学』(NHK出版新書)、『大杉栄伝~永遠のアナキズム』(角川ソフィア文庫)『はたらかない

シン・アナキズム 第4章 ポランニーとグレーバー (その7)

機能的社会主義について(4) 交渉価格とは 話がごちゃごちゃしてしまっているが、こうした要素を考慮した形での価格決定に際して、生産アソシエーションと協議を行い、価格と財の配分を決定するもう一方の主体が、コミューンあるいは消費協同組合といった消費アソシエーションである。  ポランニーはコミューンを「政治共同体、地域アソシエーション、機能的国家、地域の役所、働き手の代表評議会、社会主義国家など」 [※1]を指すものとしている。ここではコミューンはその政治的役割を中心に定義され

シン・アナキズム 第4章 ポランニーとグレーバー (その6)

機能的社会主義について(3) 先月発売のちくま新書『ホモ・エコノミクス』が好評の重田園江さんによる、ポップかつ本格派の好評連載「アナキスト思想家列伝」は第15回を迎えました。「どんどん難しくなっているようで申し訳ない感じ」という重田さんですがここは踏ん張りどころ。「もう一つの社会のあり方」を本当に想像できる連続2回の1回目です。キーワードは引き続きカール・ポランニーの「機能的社会主義」。まずは500円分の切手の話から! ※これまでの各シリーズは下記よりお読みいただけます。

連載 シン・アナキズム 第4章「ポランニーとグレーバー」(その5)

「機能的社会主義」について(2) 重田園江さんによる、ポップかつ本格派の好評連載「アナキスト思想家列伝」第14回! 前回に引き続き、カール・ポランニーの「機能的社会主義」という魅力的なアイデアの歴史的背景を明らかにしていきます。 ※これまでの各シリーズは下記よりお読みいただけます。 「序 私はいかにして心配するのをやめ、アナキストについて書くことにしたか」へ 「ジェイン・ジェイコブズ編」の第1回へ 「ヴァンダナ・シヴァ編」の第1回へ 「ねこと森政稔」の第1回へ 「ポランニー

連載 シン・アナキズム 第4章「ポランニーとグレーバー」(その4)

「機能的社会主義」について(1) 重田園江さんによる、ポップかつ本格的な好評連載「アナキスト思想家列伝」第13回! カール・ポランニーの「アナキスト的心性」を探求しながら、彼の「機能的社会主義」というアイデアの歴史的背景を明らかにします。 ※これまでの各シリーズは下記よりお読みいただけます。 「序 私はいかにして心配するのをやめ、アナキストについて書くことにしたか」へ 「ジェイン・ジェイコブズ編」の第1回へ 「ヴァンダナ・シヴァ編」の第1回へ 「ねこと森政稔」の第1回へ 「

連載 シン・アナキズム 第4章「ポランニーとグレーバー」(その3)

「自己調整的市場」について(2) 政治思想史家・重田園江さんの好評連載「アナキスト思想家列伝」第12回! 毎月のように新しい本が出る「アナキズム」っていったい何なのか? その魅力をビシバシと伝えます。今回もカール・ポランニーとデヴィッド・グレーバーについて取り上げます。 ※これまでの各シリーズは下記よりお読みいただけます。  「序 私はいかにして心配するのをやめ、アナキストについて書くことにしたか」へ  「ジェイン・ジェイコブズ編」の第1回へ  「ヴァンダナ・シヴァ編」の第

連載 シン・アナキズム 第4章「ポランニーとグレーバー」(その2)

「自己調整的市場」について(1) 政治思想史家・重田園江さんの好評連載「アナキスト思想家列伝」第11回! 毎月のように新しい本が出る「アナキズム」っていったい何なのか? その魅力をビシバシと伝えます。今回は前回に続いてカール・ポランニーとデヴィッド・グレーバーについて取り上げます。 ※これまでの各シリーズは下記よりお読みいただけます。  「序 私はいかにして心配するのをやめ、アナキストについて書くことにしたか」へ  「ジェイン・ジェイコブズ編」の第1回へ  「ヴァンダナ・シ

連載 シン・アナキズム 第4章「ポランニーとグレーバー」(その1)

ポランニーの生涯と思想 前回の「ねこと森政稔(全2回)」で新たな読者を得た、政治思想史家・重田園江さんの好評連載「アナキスト思想家列伝」第10回! 毎月のように新しい本が出る「アナキズム」っていったい何なのか? その魅力をビシバシと伝えます。今回は真打ちグレーバー登場。そして彼と意外なつながりをもつ、偉大な思想家を紹介します。 ※これまでの各シリーズは下記よりお読みいただけます。  「序 私はいかにして心配するのをやめ、アナキストについて書くことにしたか」へ  「ジェイン・

連載 シン・アナキズム 「ねこと森政稔」第2回

政治思想史家の重田園江さんによる好評連載「アナキスト思想家列伝」第9回! いま大注目のアナキズム思想とはいったいどんなものか? そして現代的な可能性はあるのか? こうした疑問に答えながらアナキズムの新しい魅力をビシバシと伝えていく連載です。今回は3人目にして日本の現役の思想家を取り上げた話題の回「ねこと森政稔」の後半です! ※「ねこと森政稔」の前半を読む方はこちらです。 ※これまでの各シリーズは下記よりお読みいただけます。  「序 私はいかにして心配するのをやめ、アナキストに