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生活の中からプラスチックを追い出そう。いざ、実践へ――『プラスチック・フリー生活』より②

 いったいどうしたら生活の中からプラスチックを減らしていけるのでしょうか? まずは自分の生活にどれくらいのプラスチックが入り込んでいるかを知るために「プラスチック度」チェックをやってみましょう。『プラスチック・フリー生活』は、チェック表をはじめ、著者の実体験をもとにしたアイデアやちょっとした工夫に満ちています。そのなかから、今回はレジ袋に代わる「マイバッグ」の選び方をご紹介しましょう。
 ※①の記事から読む方はこちらです。

食材の買い出し

 10年前、私たちの住むケベック州ウェイクフィールドの食料品店には、家からマイバッグを持参する人はほとんどいなかった。それが今や、マイバッグを持参しない人はほとんどいない。多少の時間はかかったけれど、新しい習慣は定着し、かつての常識はすっかり様変わりした。これはほかのどんな習慣についても言えること。ぜひ小さな変化を日々の生活に取り入れてみてほしい――それがたしかな先例となって、地域に変化が生まれ、その輪が広がっていくはずだから。

よいマイバッグとは?

 買い物に行くときは必ずマイバッグを持つようにしよう! ハンドバッグに入れておいてもいい。リュックサックの中でもいい。車のダッシュボードでもいいし、トランクでもいい。キーホルダーにつけておいたっていい。使い古しのビニール袋だっていい――何もないよりずっといいし、ビニール袋のごみ処理場行きを多少は遅らせられる。でも、もう一歩先へ進み、少しお金を出してしっかりしたマイバッグを手に入れたいと思うなら、以下のような点を考えてみてほしい。

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お気に入りのマイバッグを見つけて、いつも持ち歩くようにしよう

〈素材は?〉

 理想は、最終的に土に還り、循環の輪がきちんと閉じるような素材。より質の低いものに「ダウンサイクル」される素材は望ましくない。木綿(コットン)、ジュート、麻(ヘンプ)は、どれも土に戻せる天然素材だ。

〈耐久性/修理できるか?〉

 マイバッグは、買えば必ず長く使えるというわけではない。耐久性、そして壊れたときにきちんと修理できるかどうかで、どのくらい早くごみ処理場行きとなるかが決まる。袋の底に開いた穴を自分でふさげるだろうか? もし袋がプラスチック製なら、ちょっとむずかしいかもしれない。コットンのキャンバス地のバッグなら、針と糸、あるいはミシンがあれば簡単に直せる。

 耐久性を確認するには、いちばん力がかかる部分を調べてみるとよい。縫い目がいちばんほころびやすいのは、持ち手のいちばん上の部分と、袋の底の部分。これらの部分の縫い目がしっかり補強されているか? あるいは縫い目が不適切な位置にないか? 力のかかる部分に縫い目があると、そのうちダメになってきて、中身の重みで破れてしまう。

〈洗えるか?〉

 2011年、ある研究の結果が大々的に報道された。プラスチック業界の主要な利益団体と目される「アメリカ化学工業協会」が支援した研究で、「マイバッグ」を調査したところ、51%から大腸菌が検出されたというのだ。同じ研究の中で、マイバッグの使用者のうち、袋を定期的に洗っている人はわずか3%しかいないこともわかった。ただし、洗濯によって、雑菌の99・9%は減らせるという。プラスチック業界としては、この研究結果を大々的に取り上げることで、「使い捨てのレジ袋の方が清潔ですよ」というメッセージを広めたかったわけだ。

 プラスチック業界の一方的な結論に乗せられてはいけない。雑菌が出るというなら、きちんと洗濯して洗い流せばいい。つまり、マイバッグを買うときには、コットンのキャンバス地など、洗いやすいものを選ぶことが大切になる。使用頻度にもよるけれど、だいたい2週間おきくらいに洗濯するのが望ましい。

〈持ち運びしやすいか?〉

 最後は「運びやすさ」。小さく折りたたむことができれば、どこにでも入れておける。使う頻度も結果的に増えるはず〔日本の風呂敷もマイバッグの役割を十分に果たしてくれる。さまざまな大きさに対応できる点も便利〕。

 マイバッグについて、最後にもうひとつ。使い捨てのレジ袋はたしかにあまり長持ちしないし、すぐに汚れる。でも、水道水で洗ってリユースすることはできる。洗った袋を簡単に乾かせるように、キッチンに木製のタオル掛けを取り付けるのも一案だ。

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買ってきた食材を保存する容器も重要。本書では食材別のおすすめ容器も紹介しています

マイバッグと一緒に持参すべきものは?

 スーパーの生鮮食料品売り場でおなじみの、あのロール式の薄っぺらいビニール袋。あれをもうこれ以上使わずにすむように、オーガニックコットンのメッシュ袋〔最近は日本でも通販サイトなどで販売されている〕を持参するのがおすすめ。メッシュなので、中に入れた野菜も呼吸ができて長持ちする。帰宅したらそのまま冷蔵庫の野菜室へ(乾燥するようなら少し袋を湿らせる)。

 これらのメッシュ袋は、もちろん洗濯もできるし、サラダ用の水切り器代わりとしても重宝する。ちょっと外に出て、レタス入りのメッシュ袋を2〜3回振り回し、遠心力で水分を飛ばす。正直、あの大きなプラスチック製の水切り器より便利で、収納スペースも不要。

 もちろん、スーパーにはパッケージ済みの野菜も多い。だから、近所に直売やファーマーズマーケットがあれば、できるかぎりそれらの場所で野菜や果物を買うようにしたい。対面販売なら、まだきれいな使用済みのパッケージを引き取って再利用してもらえる場合も多い。その他、オーガニック農家などから直接定期的に野菜を届けてもらうのもおすすめだ〔日本でも、野菜セットを直接地方発送してくれる個人農家はたくさん存在する。「オーガニック野菜」「無農薬野菜」「農家」「通販」「宅配」「定期便」などのキーワードでネット検索すると見つかる〕。

*本書ではこのほか、おすすめのキッチン用品や、家具や衣服、外出時に携帯すると便利なものなど、さまざまなアイデアをご紹介しています。ぜひご一読ください。

イラスト©芦野公平

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