7月1日からレジ袋有料化! 今こそ、プラスチックを使わない生活へ―― 『プラスチック・フリー生活』より①
いよいよレジ袋の有料化が始まりました。わずかな出費だからと今までどおりレジ袋をもらい続ける人、あわててエコバッグを買い求めた人、すでにエコバッグ派だから関係ないという人、さまざまだと思いますが、この機会にプラスチック・フリーな生活を少しずつでも始めてみませんか?
『プラスチック・フリー生活』は、スタートガイドとして多彩なアイディアが満載です。本書より一部を抜粋・編集して全2回にわたってご紹介します。
プラスチック・フリー生活を始めるために
「プラスチック」という言葉を口にするとき、あなたが最初に思い浮かべるものは何だろう? しわの寄ったレジ袋や、使い捨てペットボトル? それとも、おもちゃ? ブロックやミニカー、あるいは人形?
近所の川には、ペットボトルやあひるのおもちゃが流れているかもしれない
次に、「プラスチック・フリー生活」というフレーズについて考えてみよう。一体、何が思い浮かぶだろうか?
きっと「不可能」という言葉では? 果たして、プラスチックなしで生活するなんて可能なのだろうか?
私たちは今、便利で万能なプラスチックが作り出したやっかいな汚染の渦に取り巻かれている。だけれども……実際には、日常生活の中でプラスチックを避ける方法はいろいろあるのだ。どこに住んでいようと、何をしていようと、できることはある。必要なのは、ちょっとした気づきと、実行力だけ。「知識に基づく行動」と言ってもいい。
海中の小さなプラスチックの破片は魚の口に入り、やがて私たち人間の口にも……
簡単で効果絶大な「6つのアクション」
本書は、プラスチック・フリー生活のガイドブックとして、生活のあらゆる場面でプラスチックを減らすための参考にしてほしい。でも、くれぐれも問題の根深さに圧倒されたり、できることの多さ――あるいは「すべき」と感じることの多さ――に途方に暮れないでほしい。なぜなら、めざすゴールは罪悪感ではないから。だれもがそれぞれの生活でできることをするしかないし、ささやかなステップはいつか必ず大きな意義あるゴールにつながるはずだ。
もしあなたが「プラスチック問題を小耳にはさんだ」とか「題名がおもしろそう」など、ちょっとした好奇心からこの本を手に取ったのだとしたら……私たちはあなたが今すぐアクションを起こして、プラスチック・フリーに踏み出せるようお手伝いしたい。文字通り、「今すぐ」、あなたは日常生活の中でいくつかの効果絶大なアクションを起こすことができる。今から紹介するものはどれもあまりに簡単で、互いに重なり合う部分もあるので、一度にトライしても大丈夫。すべて、プラスチック・フリーの「習慣づくり」に向かうものばかりだ。
というわけで、6種類の劣悪至極なプラスチック汚染の主たち、そして、それらを今すぐお役御免にするための簡単なアクションを表にまとめてみた。この6つのアクションで、場合によっては、生活の中のプラスチックを80%近くまで減らせる可能性がある。
もし「たいへんそう……」と感じても、どうか心配しないで! そう思っても当然。何しろこれは根深い習慣を変えるプロセスなのだから、時間がかかるに決まっている。逆に、もし「簡単そう」と思えたなら、もう一歩先へ進んでみてほしい。シンプルに見えて、ものすごく難しいその一歩。つまり、すべての使い捨てプラスチックを避けてみるのだ。まずは一日だけ試してみて、それがどういうことなのか、雰囲気を味わってみるといい。もちろん、圧倒されたり、やる気をなくしたり、まるごとギブアップしてもらいたいわけではない。ただ、一度これをやってみることで、暮らしに入り込んでいるあらゆるプラスチックがよく見えてくるはずだ。
*次回は、いよいよ実践編! レジ袋に代わる、より良いエコバッグの選び方について、ご紹介します。お楽しみに。
イラスト©芦野公平