すべての生きづらさを抱える人たちへ。「こどくと生きていこう」――《こどく、と、生きる》統合失調症VTuber もりのこどく
「同じ病で苦しむ仲間とつながりたい、救いたい、当事者以外の人たちにも病気のことを知ってほしい」という思いでVTuberになり、配信を通してメッセージを伝え続けるもりのこどくさん。高校生で統合失調症になった彼女がいかにしてVTuberになったのか、その足跡を綴った初めてのエッセイです。
#0 こどくと生きていこう
「統合失調症」という病気をご存じだろうか。かつては「精神分裂病」と呼ばれ、長い間不治の病として知られてきた。しかし近年では、おくすりや療養によって回復できるケースも多くなっている。
世界中で、100人にひとりはかかると言われるこの病気。好発年齢は10代、20代の若者だ。しかし、若者ほど、この病気のことを知らない。
かく言うこどくこともりのこどくも、この病気にかかるまで、病名すら知らなかった。
こどくは、この統合失調症という病気について、もっと世の中のひとたちに知ってもらいたい、と願い、YouTubeでVTuberとして活動している。
この記事は、そんな統合失調症にかかったこどくの、闘病記であり、備忘録であり、そして、すべての生きづらさを抱えるひとたちと、いっしょに生きた証しでもある。
統合失調症になると、この社会での生きづらさを痛感する。それは、きっと統合失調症当事者だけではないだろう。だから、生きているということは、それだけでじゅうぶんすごいことなのだ。おおくのひとが、気づいていない、もしくは、気づいていても、無視しているのかもしれないが。
孤独を感じたことは、だれしもあるはず。ひとりで家にいるとき。おともだちとけんかしたとき。いやなことを、したくもないのにむりやりさせられたとき。病気で、つらくてつらくて、しにたいとき。そんなときに、この記事へ戻ってきて、「生きている」といっしょに胸を張ろう。
統合失調症にかかったこどくは、ここで生きている。
ただ、それを伝えるために、こどくは筆を執る。
だから、こどく、と、生きていこう。
#1を読む
※本連載は毎週月曜日に更新予定です。
プロフィール
もりのこどく
VTuber。「同じ病で苦しむ仲間とつながりたい、救いたい、当事者以外の人たちにも病気のことを知ってほしい」。そんな思いで19歳で配信を始めた。バーチャルの強みを生かして、当事者たちの居場所をクラウドファンディングでメタバース上に創るなど幅広く活動。2023年、SDGsスカラシップ岩佐賞を受賞。