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小説・エッセイ

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人気・実力を兼ね備えた執筆陣によるバラエティー豊かな作品や、著者インタビュー、近刊情報などを掲載。
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2023年3月の記事一覧

谷山浩子さんが明かす、みんなのうた「花さかニャンコ」誕生秘話

シンガーソングライター谷山浩子さんは、NHK「みんなのうた」で数々の名曲を発表されてきました。その中でも2019年の「花さかニャンコ」はどこまでも明るい歌詞と曲調、栗コーダーカルテットによる演奏が相まって、一度聴いたら忘れられない一曲。 現在発売中の谷山さんによるエッセイ『ヒロコとニャンコと音楽の魔法』から、そんな「花さかニャンコ」の誕生秘話をご紹介します。 奔放に動き出したニャンコ「みんなのうた」との関わり  こんにちは。谷山浩子です。これから「みんなのうた」のことや自

キャラクター料理をもっと美味しく――料理と食を通して日常を考察するエッセイ「とりあえずお湯わかせ」柚木麻子

『ランチのアッコちゃん』『BUTTER』『マジカルグランマ』など、数々のヒット作でおなじみの小説家、柚木麻子さん。今月は「キャラクター料理」と「おいしい」の両立についての考察です。 ※当記事は連載の第24回です。最初から読む方はこちらです。 #24 推しと美味 祖師ヶ谷大蔵がテレビ番組に取り上げられ、その中で紹介されたウルトラマンカフェが気になったので、ママ友と子どもたちと一緒に行ってみた。物販には新旧たくさんのウルトラマンや怪獣が並び、飲食スペースでは、パスタやカレーも楽

大衆社会から、新・階級社会へ――「マイナーノートで」#24〔百貨店の終焉〕上野千鶴子

各方面で活躍する社会学者の上野千鶴子さんが、「考えたこと」だけでなく、「感じたこと」も綴る連載随筆。精緻な言葉選びと襞のある心象が織りなす文章は、あなたの内面を静かに波立たせます。 ※#01から読む方はこちらです。 百貨店の終焉 今年の1月31日にふたつの百貨店が閉店した。ひとつは東京渋谷のシンボルだった東急百貨店渋谷・本店、もうひとつは北海道は帯広にある道内資本最後の百貨店、藤丸が創業122年の歴史を閉じた。百貨店の研究をしてきたわたしには感慨がある。  百貨店の凋落は

ついに「ずるくなるチャンス」が訪れたときにとった行動とは? 「ずるいなぁ、自分」と思ったこと――お題を通して“壇蜜的こころ”を明かす「蜜月壇話」

タレント、女優、エッセイストなど多彩な活躍を続ける壇蜜さん。ふだんラジオのパーソナリティとしてリスナーからのお便りを紹介している壇蜜さんが、今度はリスナーの立場から、ふられたテーマをもとに自身の経験やいま思っていることなどを語った連載です。 *第1回からお読みになる方はこちらです。 #11 「ずるいなぁ、自分」と思ったこと まわりは大人だらけのなかで一人っ子として生まれ、共働きの両親に甘やかされがちでお祖母ちゃん子……とくれば、「ずるく生きる」術を学ばなくとも生きられる可能