わたしたちはもっと怒るべきなのかもしれない――「ことぱの観察 #16〔めまいと怒り〕」向坂くじら
詩人として、国語専門塾の代表として、数々の活動で注目をあびる向坂くじらさん。この連載では、自身の考える言葉の定義を「ことぱ」と名付け、さまざまな「ことぱ」を観察していきます。
めまいと怒り ニランジャン・バネルジーというインドの詩人と共演したことがある。ニランジャンはかの有名なタゴールの精神を継ぐアーティストであり、タゴール館の館長でもあるという。共演のあと、わたしはどうしてか彼と親しくなり、吉祥寺のあんみつ屋さんでお茶もしたし、来日に合わせておこなわれた書の展示も見に行っ