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連載

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ミステリー小説や食エッセイから、小中学生向けの教養読み物まで、さまざまな興味・関心を刺激する作品を取りそろえています。
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#連載

大悪天皇(はなはだあしきすめらみこと)、その名は……――周防柳「小説で読み解く古代史」第9回(謎3 その3)。

「邪馬台国はどこか?」に代表されるように、日本の古代史はいまだ解明されない謎ばかり。そのため、吉川英治や松本清張をはじめ、たくさんの作家がインスピレーションを掻き立てられては物語を書き、あるいは持論を展開してきた。本連載では、日本史を舞台にした作品を多く手掛ける著者が、明治・大正・昭和の文豪から平成・令和の小説家まで、彼らが描いた「歴史的なあの場面」に焦点をあて、諸説を紹介しながら、自身もその事件の背景や人物像を考察していく。作家ならではの洞察力と想像力を駆使して謎に挑むスリ

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友を思うがため、真実を導きだすため、情けを捨てて向き合う――中山七里「彷徨う者たち」

本格的な社会派ヒューマンミステリー『護られなかった者たちへ』『境界線』に続く、「宮城県警シリーズ」第3弾。震災復興に向けて公営住宅への移転が進む仮設住宅で発生した、殺人事件。貢の妻であり、蓮田刑事にとっても幼馴染の沙羅から聞かされた夫と父への思い。蓮田は任意同行した貢と一騎打ちの取り調べに臨む――。 ※当記事は連載第18回です。第1回から読む方はこちらです。 2  石動に直訴した通り、貢への聴取は蓮田主動で行われた。普段は尋問役の笘篠が、今回は記録係に回っている。  対峙

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ドアを開けると、そこには……? 「ちょっとだけ不思議体験……理屈では説明できないある出来事」――お題を通して“壇蜜的こころ”を明かす「蜜月壇話」

タレント、女優、エッセイストなど多彩な活躍を続ける壇蜜さん。ふだんラジオのパーソナリティとしてリスナーからのお便りを紹介している壇蜜さんが、今度はリスナーの立場から、ふられたテーマをもとに自身の経験やいま思っていることなどを語った連載です。 *第1回からお読みになる方はこちらです。 #04 ちょっとだけ不思議体験……理屈では説明できない「ある出来事」 ご遺体と向き合うために数年勉強し、修復の実習もする研修、そしてまた研修の日々を経て、就職はできなかったものの、運よく法医学の

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応神天皇の大和入りは「神武東遷」のモデルか?――周防柳「小説で読み解く古代史」第8回(謎3 その2)。

「邪馬台国はどこか?」に代表されるように、日本の古代史はいまだ解明されない謎ばかり。そのため、吉川英治や松本清張をはじめ、たくさんの作家がインスピレーションを掻き立てられては物語を書き、あるいは持論を展開してきた。本連載では、日本史を舞台にした作品を多く手掛ける著者が、明治・大正・昭和の文豪から平成・令和の小説家まで、彼らが描いた「歴史的なあの場面」に焦点をあて、諸説を紹介しながら、自身もその事件の背景や人物像を考察していく。作家ならではの洞察力と想像力を駆使して謎に挑むスリ

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NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で仏教美術考証を務める塩澤寬樹さんの新連載『運慶の風景』! 第1回は伊豆の願成就院からはじまります

 日本の彫刻史の集大成の時代と呼ばれてきた鎌倉時代。それを牽引したのが昨今の仏像ブームのなかで絶大な人気を誇る仏師運慶です。運慶が造る仏像は写実的で「まるで生きているようだ」としばしばいわれます。仏像における写実とは何でしょうか。鎌倉時代の仏像は本当に運慶による日本彫刻史の集大成・終結点なのでしょうか。その事情をひもといていきます。筆者は、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で仏教美術考証を務める塩澤寬樹さん。運慶人気の秘密を探り、日本の美術史研究の道筋もふりかえりながら、運慶

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わたしの後半生を変えた天安門事件――「マイナーノートで」#16〔6.4の記憶〕上野千鶴子

各方面で活躍する社会学者の上野千鶴子さんが、「考えたこと」だけでなく、「感じたこと」も綴る連載随筆。精緻な言葉選びと襞のある心象が織りなす文章は、あなたの内面を静かに波立たせます。 ※#01から読む方はこちらです。 6.4の記憶  1989年6月4日。中国、天安門事件の日。英語圏ではTiananmen Square massacreと呼ばれている。この日、自由と民主主義を求めて北京の天安門広場に集まった若者たちを、人民解放軍が虐殺した。死者や負傷者の数はつかめず、行方不明

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あの日を境に失った、関係性と心を取り戻すため――中山七里「彷徨う者たち」

本格的な社会派ヒューマンミステリー『護られなかった者たちへ』『境界線』に続く、「宮城県警シリーズ」第3弾。震災復興に向けて公営住宅への移転が進む仮設住宅で発生した、殺人事件。事件解決の糸口となる「方法とチャンス」が揃った。笘篠刑事と蓮田刑事は、残るピース「物的証拠(凶器)」と「動機」を見つけ出すため、次なる一手に踏み込む――。 ※当記事は連載第17回です。第1回から読む方はこちらです。 五 援護と庇護1  掛川勇児は後頭部を鈍器で一撃されていた。よほど重量のあるもので殴打

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河内王朝とは何か? 神功皇后説話から見えてくるものとは?――周防柳「小説で読み解く古代史」第7回(謎3 その1)。

「邪馬台国はどこか?」に代表されるように、日本の古代史はいまだ解明されない謎ばかり。そのため、吉川英治や松本清張をはじめ、たくさんの作家がインスピレーションを掻き立てられては物語を書き、あるいは持論を展開してきた。本連載では、日本史を舞台にした作品を多く手掛ける著者が、明治・大正・昭和の文豪から平成・令和の小説家まで、彼らが描いた「歴史的なあの場面」に焦点をあて、諸説を紹介しながら、自身もその事件の背景や人物像を考察していく。作家ならではの洞察力と想像力を駆使して謎に挑むスリ

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久々のホームパーティーで披露したものとは?――料理と食を通して日常を考察するエッセイ「とりあえずお湯わかせ」柚木麻子

『ランチのアッコちゃん』『BUTTER』『マジカルグランマ』など、数々のヒット作でおなじみの小説家、柚木麻子さん。今月は、久々に参加したホームパーティーで披露した、ある出し物についてのお話です。 ※当記事は連載の第16回です。最初から読む方はこちらです。 # 16 高座に穴をあけるな 東京の新型コロナ感染者数は1万人を超えた。これまでの自粛生活と工夫が全部無駄に思えて泣きそうになりながら、再び穴ぐら生活に戻っている。前回、体調が回復したかも、と喜んでいたが、のっけから残念な

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暮らしがある小さな空間から世界を見る――「熊本かわりばんこ」#16〔梅雨時の庭〕田尻久子

 長年過ごした東京を離れ故郷・熊本に暮らしの場を移した吉本由美さんと、熊本市内で書店&雑貨カフェを営む田尻久子さん。  本と映画、そして猫が大好きなふたりが、熊本暮らしの手ざわりを「かわりばんこ」に綴ります。 ※#01から読む方はこちらです。 梅雨時の庭  日が長くなってくると、もうすぐ夏至だなあと思う。空はいつまでも明るく、午後8時近くになってもまだ夜という感じはしない。夏至の前には梅雨がきて、陽の光を雲がさえぎってしまうけれど。  庭の植物は日を追うごとに育ち、特に

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三輪王朝とは何か? 「神武東遷」は何度も繰り返された?――周防柳「小説で読み解く古代史」第6回(謎2 その3)

「邪馬台国はどこか?」に代表されるように、日本の古代史はいまだ解明されない謎ばかり。そのため、吉川英治や松本清張をはじめ、たくさんの作家がインスピレーションを掻き立てられては物語を書き、あるいは持論を展開してきた。本連載では、日本史を舞台にした作品を多く手掛ける著者が、明治・大正・昭和の文豪から平成・令和の小説家まで、彼らが描いた「歴史的なあの場面」に焦点をあて、諸説を紹介しながら、自身もその事件の背景や人物像を考察していく。作家ならではの洞察力と想像力を駆使して謎に挑むスリ

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「NHK出版新書を求めて」第3回 歴史のリアルを知るために――木下竜馬さん(歴史学者)の場合

各界で活躍する研究者や論者の方々はいま書店で、とくに「新書コーナー」の前で何を考え、どんな新書を選ぶのか? 毎回のゲストの方に書店の回り方、本の眺め方から現在の関心までをじっくりと伺う、NHK出版新書編集部の連載です。コーディネーターはライターの山本ぽてとさんです。 *第1回から読む方はこちらです。 今回はこの人! 木下竜馬(きのした・りょうま) 1987年、東京都生まれ。東京大学史料編纂所助教。専門は鎌倉幕府、中世法制史。共著に『鎌倉幕府と室町幕府 最新研究でわかった実像

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そろっていく事件をつなぐピース。残された最大の謎の存在――中山七里「彷徨う者たち」

本格的な社会派ヒューマンミステリー『護られなかった者たちへ』『境界線』に続く、「宮城県警シリーズ」第3弾。震災復興に向けて公営住宅への移転が進む仮設住宅で発生した、殺人事件。〈シェイクハンド・キズナ〉と仮設住宅での殺人事件がつながる背景を探るべく、笘篠刑事と蓮田刑事が向かった先は裏稼業として“情報屋”を営む五代良則のもと。そこでふたりは“迷惑系”NPOの裏の役割とともに、祝井建設とのつながりを知る―― ※当記事は連載第16回です。第1回から読む方はこちらです。 4  翌日

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「ぶっ飛んでる細胞」は自分にも? 「後からジンワリ……ぶっ飛んだ人たち」――お題を通して“壇蜜的こころ”を明かす「蜜月壇話」

タレント、女優、エッセイストなど多彩な活躍を続ける壇蜜さん。ふだんラジオのパーソナリティとしてリスナーからのお便りを紹介している壇蜜さんが、今度はリスナーの立場から、ふられたテーマをもとに自身の経験やいま思っていることなどを語った連載です。 *第1回からお読みになる方はこちらです。 #03 後からジンワリ……ぶっ飛んだ人たち 大胆不敵とか、常軌を逸するとか、ぶっ飛んでるとか……「通常の生活や意識の中では考えつかないような振る舞いや決断など」を選択した経験のある者は私の周囲に

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