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間もなく放送開始! NHK連続テレビ小説「おちょやん」ヒロイン・杉咲花さんが語った作品や役への思い

 11月30日(月)から新たに始まるNHK連続テレビ小説「おちょやん」は、今なお上方女優の代名詞と言える存在で、「大阪のお母さん」として親しまれてきた女優・浪花千栄子さんの人生をモデルにしたストーリーです。
 当記事では、11月27日(金)発売の『NHKドラマ・ガイド 連続テレビ小説 おちょやん Part1』より、ヒロイン・竹井千代役を演じる杉咲花さんに伺った、朝ドラのヒロインに対する熱い思いなどをお届けします!

 朝ドラは、過去に「とと姉ちゃん」に出演しましたが、その頃も何度かオーディションを受けていて、いつかヒロインをやれたらとずっと思っていました。その日が来るよう願っていましたが、私にはご縁がないかもという気持ちもあったので、今回「おちょやん」で千代をやらせていただけて、本当にうれしいです。 
 これだけ長い期間、ひとつの役を演じられる機会は朝ドラ以外になかなかありません。これからもお芝居をしていきたい自分にとって、すごい経験になると思っていましたし、オーディションに落ちた悔しさもあったので、朝ドラのヒロインは特別でした。
 もともとは別の作品の撮影が終わったら、間を空けずに「おちょやん」の撮影に入る予定だったんです。でも新型コロナウイルスの影響で撮影が中断し、私のクランクインが延期になって、そこで思いがけず2か月ほど、お休みができたんです。外出自粛期間は、たくさん千代のことを考えましたね。台本をじっくり読むこともできましたし、先に撮影していた幼少期の千代のシーン映像を見たり、千代のモデルである浪花千栄子さんのDVDを見たりもしました。クランクインの半年ほど前から、大阪ことばや日舞のお稽古で毎週大阪に通い、自分で着物を着られるようになっていたので、家でも浴衣や着物を着て過ごしていました。そんな生活をしていると、早く現場に行きたいなという思いが募りもどかしさを感じていましたが、その一方で、映像作品や音楽などのエンターテインメントに触れる機会が増えて、その時間が自分にとってすごく救いになってるんだと実感することもできました。改めて、このお仕事をさせていただけていることの幸せや、ありがたさを感じます。
 そんな中で迎えたクランクインの初日は、「おはようさんでございます」というセリフを、かんでしまいました(笑)。大阪での撮影は皆さんが優しくて、アットホームなんですが、先にクランクインされた方々の空気が出来上がっているところへ入っていくことに、緊張していたんです。
 最初は「これ、できるのかな?」とドキドキしていた大阪ことばも、今ではすごく愛着がわくようになりました。難しいけれど、関西ならではの温かい感じや、会話している相手との距離が自然とちょっと近づく感じがいいですよね。現場では、お芝居以外でもなるべく大阪ことばを使うように心がけています。
 役と自分を重ね合わせて演じるということはあまりしないのですが、千代が井川遥さん演じる女優・高城百合子さんのお芝居を見て女優の道を目指していくところは、私にも同じような経験があります。高城さんのお芝居が頭の中から離れなくなって、お芝居が大好きになっていく千代と同じように、ドラマが大好きだった私は、志田未来さんの演じる姿に憧れてこの世界に入ったんです。なので、千代の気持ちがよく分かります。

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 以前に出演した「とと姉ちゃん」の撮影でも、一日のリハーサルの量が多くて、朝ドラって大変だなと感じましたが、そのとき以上に「やっぱり主人公っていっぱいしゃべるんだな」と(笑)。たまたま前作の「エール」に出演した方から、「窪田正孝さんの存在が現場を活気づけている」と聞き、座長としての自覚も大切だと思いました。どんな作品でも愛情を持って演じることに変わりはないですし、主演だからといって気負うこともないとは思いますが、スタッフや出演者の皆さんとコミュニケーションをとって、楽しく過ごしていきたいなと思います。
 千代自身はつらい経験もたくさんしますが、楽しいことやおもしろいこと、温かい時間もたくさん過ごします。登場人物も個性豊かで、パワフルな作品になっていると思いますので、毎日楽しみに見てもらえたらうれしいです!

(『NHKドラマ・ガイド 連続テレビ小説 おちょやん Part1』より再録)

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プロフィール
杉咲花(すぎさき・はな)

1997 年生まれ、東京都出身。主な出演作に、映画「トイレのピエタ」「湯を沸かすほどの熱い愛」「青くて痛くて脆い」、ドラマ「花のち晴れ~花男 Next Season~」「ハケン占い師アタル」など。NHKでは、連続テレビ小説「とと姉ちゃん」、大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」などに出演。

*「おちょやん」ドラマ・ガイド編集部Twitterはこちら

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