
たどり着く事実は公共事業の汚職か、それとも街の再建・復興への狼煙か――中山七里「彷徨う者たち」
本格的な社会派ヒューマンミステリー『護られなかった者たちへ』『境界線』に続く、「宮城県警シリーズ」第3弾。震災復興に向けて公営住宅への移転が進む仮設住宅で発生した、殺人事件。再び貢への聞き込みのため対峙した蓮田は、その際に森見家の車からタイヤ痕を採取。鑑識の結果は、「事件現場に残されたものと一致」という報告だった――
※当記事は連載第13回です。第1回から読む方はこちらです。
四 獲得と喪失
1
笘篠と蓮田の持ち帰った粘着シートは捜査本部を活気づかせるのに充分な役割を果たした。
「森見県会議員のクルマか」
捜査会議の席上で蓮田から報告を受けた東雲は意外な感に打たれたようだった。
「宮城県議会で森見善之助と言えば最大派閥の長だ。不動産絡みだと推測していたが、まさか議員が網に引っ掛かるとはな」
「最大派閥の長だからこそ災害公営住宅に関しての許認可を左右できます。また議員の婿養子は実家が地元建設業者です」
「仮設住宅から公営住宅への移転が早くなれば跡地の再開発が容易になる、か。掛川勇児を殺さなきゃならん動機はまだ不明だが、一応の線は繫がる」
「ただベンツの所有者は娘である森見沙羅の名義になっています」
「財産隠しで不動産や高級車を家族名義にするのはよくある手だ。それに殺害と密室の偽装は婿養子が実行したにせよ、森見議員が全く無関係だったとは思えない。婿養子の実家はよく知られた建設業者だったな」
「〈祝井建設〉。地元では大手の一つですよ」
「それなら建設課の掛川に接触していた可能性も大だ」
「しかし犯行時刻、森見議員と婿養子にはアリバイが成立しています」
料亭〈くにもと〉における森見善之助と貢のアリバイを説明されると東雲は忌々しそうな表情を浮かべたが、すぐ元に戻した。
「証言したのは料亭の女将だろう。議員から偽証を頼まれるか、贔屓にしている客の便宜を図っている可能性もある。任意で引っ張って、もう一度事情聴取してもいい」
途端に場の空気が張り詰める。捜査方針を指示する者としては当然の発言かもしれないが、換言すれば笘篠たちの訊き込みを十全には信用していないことになる。普段は捜査員の士気を考慮する東雲にしては軽率な言動だが、それだけ担当管理官として追い詰められている証左でもある。
捜査員の中にはさっと顔色を変えた者もいるが、笘篠本人は眉一つ動かさない。管理官を相手の鉄仮面ぶりは尊敬に値すると思った。
「料亭の女将を含め、森見議員の周辺から情報を搔き集めます」
命令される前に己がすべきことを越権にならない範囲で告げる。見事な対処ぶりだが、こういう男だから上司に煙たがられる。
会議が終わると蓮田は笘篠に駆け寄り、会議室から引っ張り出した。
「どこへ連れていくつもりだ」
「早く管理官たちの視界から遠ざけたいだけです。ところで、本当に〈くにもと〉を再訪するつもりですか」
「捜査会議の席で公言したからには行く。行って再度聴取する。ただし同じことは訊かない」
「管理官への義理立てですか」
「森見議員と婿のアリバイを証明する人間が後援会長と女将の二人もいる。完璧なアリバイだが、完璧ほど疑わしいものはない」
「誰かが噓を吐いていると考えているんですね」
「偽証しているかどうかを確認するだけでも意味がある。第一、俺は『料亭の女将を含め、森見議員の周辺から情報を搔き集めます』と言った」
なるほど、『女将』よりも『森見議員の周辺』に比重を置くという訳か。
「とりあえず誰から回りますか」
「料亭で議員の相手をした田崎後援会長から話を訊く」
笘篠は蓮田を伴い、志津川地区の高台中央住宅地に向かった。この辺りは移転が大方終わり市街地を形成しつつある。真新しい店舗や住宅が並び、相応の賑わいがある。
田崎後援会長の店舗兼自宅はその一角に店を開いていた。
〈田崎不動産〉の看板を掲げた店舗は間口が狭い分、全面ガラスの窓には所狭しと住宅情報が張り出されている。
今日が水曜日でなくて助かった。物件の現地案内でもなければ、従業員は事務所に常駐しているはずだ。果たして中に足を踏み入れると、当の本人が暇そうに応接ソファに座っていた。
「ほう、県警の刑事さんですか」
警察手帳を提示された田崎弦蔵は興味深げに二人の顔を見た。
齢は七十過ぎだろうか、頰も目蓋も弛んでいるが眼光だけがやけに鋭い。老いて尚、油断のならなさを漂わせている。
「しかも刑事課ときた。いったい、俺に何の疑いが掛かっているんかね」
「田崎さんは森見善之助議員の後援会長をされているんですよね」
笘篠が問い掛けると、田崎はそれがどうしたというように怪訝な顔を見せる。
「ああ、そろそろ四半世紀の付き合いになるな」
「後援会長になるきっかけは何だったんですか」
「俺の高校の先輩が橋渡しだった。今度、同級生が県議会議員に立候補するんで応援してやってくれと頼まれた。それ以来だよ」
「応援というのは具体的に何だったんですか」
「後援会を作って盛り上げてくれって話だ。選挙運動には人も手間も要る。候補者とその家族だけじゃビールケースに乗って辻立ちするのが精一杯だ」
「ジバン(地盤)、カンバン(看板)、カバン(鞄)の三つのバンが必要と言いますね」
「親が議員でないならカンバンとカバンを駆使する以外にない。笘篠さんだったな。あんた、県議会議員選挙にいったいいくらカネがかかるか知っているかい」
「最低、供託金が必要なことくらいは」
「供託金は六十万円。もちろんそれだけじゃない。人件費、家屋費、通信費、印刷費、広告費諸々で二百万円から八百万円。とても一般市民が捻出できるカネじゃない」
「その資金を田崎さんが融通したんですね」
「言っとくが選挙違反なんかしちゃいねえよ。俺だってしがない不動産屋だ。八百万円なんて現金を右から左に動かせるはずがない。それこそ森見善之助の政治信条に共感する連中を集めて手弁当同然で応援する訳さ」
ふっと田崎の顔が懐かしげに緩む。
「うん、最初の選挙は面白かったな。負けはしたが、それまで選挙運動なんかしたことがなかったから、やること為すことがいちいち新鮮で選挙期間中は柄にもなく燃えた。お互い血気盛んで理想もあった。それだけに落選が決まった時には、森見と一緒にがくっときた。まあ、そん時の悔しさが次の選挙の勝ちに繫がったんだから良しとしたがな」
「今や森見善之助と言えば県議会最大派閥の長です。もう選挙で苦戦を強いられることはないでしょう」
「地盤ができたから心強くはあるけどな。最大派閥の長だろうが何だろうが油断はできんよ。選挙結果は常に人心とともにある。有権者の気持ちが理解できなくなったら、たちまち寝首を搔かれる」
「今でも不安を感じる、と。しかし、田崎さんが依然として後援会長を続けている理由はそれだけなのですか」
「もちろん森見善之助の人品骨柄に惚れているからさ」
当然だと言わんばかりの口ぶりだった。
「初当選の頃は若さで売るより仕方なかったが、二回三回と当選回数を増やす毎に生来の人情味、面倒見の良さが発揮されてきた。震災の時、カミさんと家を流されたにもかかわらず避難所へ物資を届けるのに奔走し、自分のことは後回しだった。進んで警察や消防署の窓口になり、被災者の安全に気を配った。ただ肩書が欲しいだけの議員に、あんな真似はできんよ」
森見善之助が人情に厚いのは子どもの頃から聞き知っている。蓮田には新鮮味のない話だったが、議員というフィルターを通せばまた違った評価が生まれるのだろう。
「俠気溢れる話です。しかし震災から数年、落ち着きを見せてきた南三陸町において森見議員の後援会長を続ける意味をお訊きしたいですね」
「いやにこだわるんだね、刑事さん」
「こだわる理由がありますからね。現在、森見議員は最大派閥の長であり、復興に関わる公共事業の許認可に介入できる立場にあります」
「俺が不動産屋だから、何かしらの恩恵があるんじゃないかって疑っているのか」
「公共事業と不動産業が無関係なはずもない。刑事でなくても疑う者は疑いますよ」
「あんたたち、いったい何を調べてるんだい」
「少なくとも公職選挙法絡みの捜査ではありません」
「無関係なはずもない、か。確かに何も知らないヤツはそう思うんだろうな」
田崎はついと視線を外して天井を仰ぎ見る。
「気になる言い方をしますね。事情通ならそんな見方はしないというんですか」
「いかにも雑な見方って意味さ。ひと口に不動産と言ったって場所によりけり、事情も様々だからな」
「我々、不動産については素人でしてね。詳しい話を聞かせてください」
「震災以降、被災地の土地相場がどう変動しているか知ってるかい」
「いいえ」
「宮城県全体だとひと坪あたりの単価は震災直後の一二・三万円から一五・四万円と一・三倍になっている。震災以前に戻りつつある傾向で、場所によっちゃあ震災前より上昇しているところもある」
「復興が進んでいる証拠ですね」
「投機対象だったとしても値上がりが見込める物件でなけりゃ、誰も手を出さないからな。復興が進んでいるという見方自体は間違いじゃない。しかし、それはあくまで宮城県全体の平均値だ。市ごと地区ごとに見てみると、その落差に呆れる。たとえば志津川地区だとひと坪単価は四・一万円から四・六万円、上昇率は一割だが価格はたったの五千円しか上がっていない。何故だと思う」
「他の被災地に比べて復興が進んでいないからでしょうね」
「そうだ。当然、土地に対しての思惑は場所によって大きく変わってくる。仙台市内みたいにいち早く復興が進んだ地域なんかは、ちょっとしたバブル景気なんだぜ」
実際に仙台市内も志津川地区も見ているので田崎の話が噓でないのは分かる。だが数値を聞かされると、それほど格差があるのかと複雑な心境にもなる。
同じ時刻に同様の被害に遭いながら片や復興の槌音が鳴り響く場所があり、別の片方は未だ仮設住宅が撤去できない有様でいる。人の流れや経済の偏在もあるだろうが、あまりの落差に切なささえ覚える。
「なるほど。数字というのは重宝しますね。今まで漠然と思っていたことが、具体的に理解できる」
「ウチも志津川地区にいくつか土地を持っているが、ここ数年でも一割の上げ幅じゃ売買しても利ザヤは稼げん」
「しかし再開発となれば話は別でしょう」
挑発気味の質問に、田崎の顔が強張る。
「再開発というのは新しい街の創出ですよね。当然その土地には従来以上の価値が出る」
「そりゃあ当然過ぎるくらい当然さ。再開発ってのは資産価値の嵩上げが目的の一つだ。土地の価格を上げて固定資産税を多く徴収できるからな」
「それを期待する有権者も少なくないのではありませんか」
問われた田崎はじろりと笘篠を睨む。
「不動産屋や建築屋も含めて、という意味なら間違いじゃない。この地区に住む住民全員の悲願と言っても過言じゃない。なあ、いったい何を調べている。公職選挙法絡みじゃないなら何だってんだ」
「八月十五日、吉野沢の仮設住宅で役場の職員が死体で発見された事件をご存じですか」
田崎はやっと合点がいったという顔をした。
「まさか森見が殺人事件に関与していると考えているのか」
「森見議員だけではなく、仮設住宅跡地の再開発に関係する全員を疑っています」
「森見がその職員を殺して何か得るところがあるのか。言っとくが、万が一森見に動機らしきものがあったとしても森見本人が手を下すなんてことは有り得ない」
「断言するんですね」
「俺を含め、森見善之助を慕う人間は山ほどいる。殺しなんて汚れ仕事を本人にさせると思うか」
「死体が見つかった前日の十四日の夜、田崎さんは料亭で森見議員と会食していたようですね」
「〈くにもと〉か。ああ、憶えている。約束は夜七時からだった。三時間くらいは飲み食いしたかな」
夜七時から十時まで二人が〈霞の間〉で歓談していたのは既に女将が証言している。田崎の言はその証言を補完するものだった。
だが、田崎は何と言ったか。
『俺を含め、森見善之助を慕う人間は山ほどいる。殺しなんて汚れ仕事を本人にさせると思うか』
言い換えれば森見善之助の思いを汲んだ者が殺人を代行するという意味にも取れるし、あるいは平気で偽証するという意味にも取れる。
思わず蓮田が割って入った。
「秘書が同席していましたよね」
「ああ、あの婿養子か。うん、会食の始めから終わりまで隣の部屋に『よし』の状態だったな」
「よし、とはどういう意味ですか」
「ほれ、飼い犬に『お手』とか『待て』とか命令するだろ。その『よし』だ。アレは森見から許可がない限りメシも口出しもできないようにしつけられている。あの日は俺たちより先に食事を終わらせるために『待て』はしなかったな。お蔭で三時間、余人を交えずゆっくり話ができた」
貢を犬呼ばわりしやがって。
蓮田の憤りを知ってか知らずか、田崎は嬉々とした口調で続ける。
「あの婿養子はよ、沙羅ちゃんの幼馴染みなんだ。沙羅ちゃんがぞっこんだったらしいが、ちょうど震災であいつの実家が流された直後に婿入りしているから、沙羅ちゃんの恋心を利用して逆玉に乗ったってのが大方の見立てだ。実際、実家の建築屋は沙羅ちゃんとの結婚直後に持ち直したからな。本人は何も言わんが、森見の側から資金提供があったに決まってる。カネで買われて婿に入ったようなものだ。飼い犬ってのは、そういう意味だ」
無意識のうちに前傾姿勢になる。すんでのところで笘篠が制止してくれなければ、田崎に摑みかかっていたかもしれない。
「最後にもう一つだけお訊きします。吉野沢の仮設住宅がいち早く撤去されて、得をするのは誰ですか」
「直接的にか間接的にか」
「両方でお答えください」
「志津川地区の住民全員だろうな。今も住んでいる連中には悪いが、再開発が始まらないことには志津川の景気はいつまで経っても頭打ちだ」
田崎は不敵な笑みを浮かべて挑発するように言う。
「この国は壊して、また建て替えることで発展してきた。スクラップ・アンド・ビルド。被災地も同じだ。崩され、壊され、流された跡に新しい街を作って再生が始まる。流されっぱなしじゃ何も始まらん。森見善之助という男はな、宮城を、南三陸町を復活させるのには絶対に必要な人間なんだ」
店舗を辞去すると、先を歩く笘篠はしばらく黙り込んでいた。こういう時、沈黙に耐えきれずに口を開くのは決まって蓮田の方だ。
「さっきはすみませんでした」
「幼馴染みを犬呼ばわりされて、かっとしたか。捜査中だ。我慢しろ」
笘篠は振り向いてこちらの顔色を窺ってきた。
「お前はお前で探りたいところがあるみたいだな」
やはり見透かされていたか。
「森見議員の側ではなく、殺された掛川の周辺を洗ってみようと思います。ただ……」
「昔馴染みだから話せないこともあるんじゃないのか。折角、預かった警察手帳だ。内ポケットに入れたままじゃ使いでがないぞ」
笘篠は有無を言わせず同行するつもりのようだ。蓮田の目指す場所はここから目と鼻の先にある。蓮田は仕方なく、笘篠を連れていくことにした。
南三陸町町役場・病院前駅の近くに車を停めて少し歩くと、〈友&愛〉の事務所が見えてきた。
事務所を訪ねると、代表の桐原あかねという女性が応対してくれた。
「折角ご足労いただいて恐縮ですが、大原さんは会員さんのケアに出掛けて不在なんですよ」
蓮田は心中で舌打ちをする。事務所に常駐する仕事でないのは分かっていたが、前回は同じ時刻にいたのですっかり当てが外れた。
「知……大原さんが戻るのはいつ頃ですか」
「会員さんの状況次第なので、はっきりとは申せません」
蓮田は後ろに控える笘篠に目で詫びる。すると笘篠はずいと進み出て、桐原の前に立った。
「お伺いしたいのですが、大原知歌さんはいつからこちらのスタッフになったのですか」
「〈友&愛〉が設立されたのは震災の起きた翌年ですが、大原さんは設立二年目からのメンバーですね。求人情報を見て応募されたんです」
「こうしたNPO法人は人が集まりにくいと聞いたことがあります」
「被災者のケアが主業務なので介護福祉士、臨床心理士、公認心理師、その他の資格がなければボランティアもできません。元々求められる資質のハードルが高いんです。だから大原さんみたいな優れた有資格者の人がスタッフに加わってくれて、本当に助かっています」
「失礼ですが、それだけ資格を取得していれば他にも条件のいい求人があったでしょうに」
「何より被災者に寄り添いたいという大原さんの強い希望があったんです」
桐原の口調が一段落ちた。
「大原さん自身が被災者です。珍しい話ではありませんけど津波で両親も家も失い、一時は虚脱状態だったと本人から聞いています。どうしてあの時、両親と一緒にいてやれなかったのかと、よく悔やんでいました。笘篠さん、でしたね。あなたも被災されたのですか」
「家族を、失いました」
「それなら大原さんの気持ちは理解していただけると思います」
自分の家族を護れなかったことに対する代償行為。言葉にすれば薄っぺらに聞こえがちだが、笘篠を見てきた蓮田には罪悪感を伴って理解できる。おそらくは県民のほとんどが同じ境遇ではないのか。
「時間が全てを解決するなんて大噓でしてね。もう震災からずいぶん経ったというのに、まだ失ったものの大きさから立ち直れない人が沢山います。被災者のケアをしているわたしたちも、ケアを施すことで自分を救っているのですよ、きっと」
笘篠は、もう何も答えなかった。
一人蓮田が居心地の悪さを感じている時、ポケットに突っ込んでいたスマートフォンが着信を告げた。
発信は知歌からだった。
「俺だ。どうした」
『助けて、将ちゃん』
ただならぬ事態であるのが声で分かった。
『今、襲われて』
「どこだ」
『吉野沢の仮設住宅』
「待ってろ、今すぐいく」
相手の声が洩れ聞こえたのか、笘篠と桐原の顔色も変わっていた。
プロフィール
中山七里(なかやま・しちり)
1961年生まれ、岐阜県出身。『さよならドビュッシー』にて第8回「このミステリーがすごい!」大賞で大賞を受賞し、2010年に作家デビュー。著書に、『境界線』『護られなかった者たちへ』『総理にされた男』『連続殺人鬼カエル男』『贖罪の奏鳴曲』『騒がしい楽園』『帝都地下迷宮』『夜がどれほど暗くても』『合唱 岬洋介の帰還』『カインの傲慢』『ヒポクラテスの試練』『毒島刑事最後の事件』『テロリストの家』『隣はシリアルキラー』『銀鈴探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2』『復讐の協奏曲』ほか多数。
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