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小説・エッセイ

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人気・実力を兼ね備えた執筆陣によるバラエティー豊かな作品や、著者インタビュー、近刊情報などを掲載。
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2022年9月の記事一覧

歴史から学ばない「無知」のツケは国民が支払わなければならない――「マイナーノートで」#18〔無知のツケ〕上野千鶴子

各方面で活躍する社会学者の上野千鶴子さんが、「考えたこと」だけでなく、「感じたこと」も綴る連載随筆。精緻な言葉選びと襞のある心象が織りなす文章は、あなたの内面を静かに波立たせます。 ※#01から読む方はこちらです。 無知のツケ ウクライナ戦争が始まってから半年経った。  いや正確に言おう、ロシアがウクライナに侵攻を始めてから半年経過した。  冷戦が終わった後の21世紀の世の中にまさかの熱い戦争が始まり、それが収束しないまま、まさかの半年を迎えた。軍事評論家たちは、この戦争は

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最初の女帝・推古天皇、その正体とは?――周防柳「小説で読み解く古代史」第12回(謎4 その3)。

「邪馬台国はどこか?」に代表されるように、日本の古代史はいまだ解明されない謎ばかり。そのため、吉川英治や松本清張をはじめ、たくさんの作家がインスピレーションを掻き立てられては物語を書き、あるいは持論を展開してきた。本連載では、日本史を舞台にした作品を多く手掛ける著者が、明治・大正・昭和の文豪から平成・令和の小説家まで、彼らが描いた「歴史的なあの場面」に焦点をあて、諸説を紹介しながら、自身もその事件の背景や人物像を考察していく。作家ならではの洞察力と想像力を駆使して謎に挑むスリ

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「おかえり」と言われてみたくて山都町の津留へ――「熊本かわりばんこ」#18〔活字を食べて生きてきた〕田尻久子

 長年過ごした東京を離れ故郷・熊本に暮らしの場を移した吉本由美さんと、熊本市内で書店&雑貨カフェを営む田尻久子さん。  本と映画、そして猫が大好きなふたりが、熊本暮らしの手ざわりを「かわりばんこ」に綴ります。 ※#01から読む方はこちらです。 活字を食べて生きてきた 久しぶりの遠出をした。遠出と言っても熊本県内で、車で1時間ちょっとの場所。店を休めなかったので仕事が終わってから出かけて、次の日は直接出勤した。外泊をしたのはコロナ禍がはじまって以来初めてのことだ。梅雨のさなか

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親友のために護るべきもの――中山七里「彷徨う者たち」

本格的な社会派ヒューマンミステリー『護られなかった者たちへ』『境界線』に続く、「宮城県警シリーズ」第3弾。震災復興に向けて公営住宅への移転が進む仮設住宅で発生した、殺人事件。大原知歌の自供により、主犯・大原知歌、従犯・森見貢の可能性が濃厚となる中、笘篠刑事はふたりを伴ってある場所に連れていく――。 ※当記事は連載第20回(最終回)です。第1回から読む方はこちらです。 4  知歌と貢をパトカー二台に分乗させ、笘篠は自らハンドルを握る。蓮田は行き先も告げられず、ただ後部座席で

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「彼」自身の言葉で、語るべきではないか――料理と食を通して日常を考察するエッセイ「とりあえずお湯わかせ」柚木麻子

『ランチのアッコちゃん』『BUTTER』『マジカルグランマ』など、数々のヒット作でおなじみの小説家、柚木麻子さん。今月は、特別編でお送りします。 ※当記事は連載の第18回です。最初から読む方はこちらです。 #18 支配者 二十一年間「推し」ていた有名俳優が性加害をしていたことが一週間前に報道された。 「彼」のファンだと常日頃公言していたせいで、マスコミ各社からの原稿依頼は後を絶たない。そのほとんどが「推しが性加害者になった時、ファンである私たちはどうすればいいか?」というも

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自分でも謎のおかしな癖 「これって、私だけ?……こだわりがあるのか、ないのか」――お題を通して“壇蜜的こころ”を明かす「蜜月壇話」

タレント、女優、エッセイストなど多彩な活躍を続ける壇蜜さん。ふだんラジオのパーソナリティとしてリスナーからのお便りを紹介している壇蜜さんが、今度はリスナーの立場から、ふられたテーマをもとに自身の経験やいま思っていることなどを語った連載です。 *第1回からお読みになる方はこちらです。 #05 これって、私だけ?……こだわりがあるのか、ないのか ふと、「うちは家族みんなでお風呂に入ってますよ。さすがに全員は狭くて無理ですけど」と、中高一貫の女子校時代に2つ下の学年の後輩に言われ

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