マガジンのカバー画像

連載

222
ミステリー小説や食エッセイから、小中学生向けの教養読み物まで、さまざまな興味・関心を刺激する作品を取りそろえています。
運営しているクリエイター

#食文化

日比谷の書店員のリアルな日常、街の情景、本の話――〔肉じゃがと文化〕 新井見枝香

※当記事は1話読み切りのエッセイ連載「日比谷で本を売っている。」の第23回です。第1回から読む方はこちらです。  肉じゃがの肉は「豚」である。それはすき焼きの肉が「牛」で、ジンギスカンの肉が「羊」であることと同じくらい、当たり前のことだ。近所のスーパーでは豚肉売場がいちばん大きい。それは、豚の生姜焼き、肉野菜炒め、豚汁と、食卓に登場する頻度が高いからに違いない。しかし先日、肉じゃがを作って皆に振る舞う機会があり、私の常識が崩壊した。食卓を囲んだ中に島根出身と京都出身の人がい

スキ
33