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ミステリー小説や食エッセイから、小中学生向けの教養読み物まで、さまざまな興味・関心を刺激する作品を取りそろえています。
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#丁寧な暮らし

森の中ではいのちがつながっている――「熊本 かわりばんこ #10〔柚と落ち葉――冬の到来〕」田尻久子

 長年過ごした東京を離れ故郷・熊本に暮らしの場を移した吉本由美さんと、熊本市内で書店&雑貨カフェを営む田尻久子さん。  本と映画、そして猫が大好きなふたりが、熊本暮らしの手ざわりを「かわりばんこ」に綴ります。 ※#01から読む方はこちらです。 柚と落ち葉――冬の到来  朝起きたら台所に柚が枝ごと置いてあり、一筆添えられていた。  今年は柚(ゆず)がたくさんなったので お鍋のお供にどうぞ。  手紙があるってことは手渡されたわけではなさそうだと思い、家人に訊いたら、縁側に置いて

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元スタイリストが愛するホームセンターと名選手を生む名門校――「熊本 かわりばんこ #09〔味噌天神まで〕」吉本由美

 長年過ごした東京を離れ故郷・熊本に暮らしの場を移した吉本由美さんと、熊本市内で書店&雑貨カフェを営む田尻久子さん。  本と映画、そして猫が大好きなふたりが、熊本暮らしの手ざわりを「かわりばんこ」に綴ります。 ※#01から読む方はこちらです。 味噌天神まで <秋の庭事情>  庭が晩秋の装いになるのを待って草毟(むし)りをした。ひさしぶりの庭の手入れ、草たちも夏場の意気軒昂から「早く毟ってくださいな」という枯れ草顔に様変わりしている。草毟りといえば普通は夏やるべきものだが、私

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引っ越しておもう祖父のこと、幼い頃のこと――「熊本 かわりばんこ #08〔家の記憶、ひとの記憶〕」田尻久子

 長年過ごした東京を離れ故郷・熊本に暮らしの場を移した吉本由美さんと、熊本市内で書店&雑貨カフェを営む田尻久子さん。  本と映画、そして猫が大好きなふたりが、熊本暮らしの手ざわりを「かわりばんこ」に綴ります。 ※#01から読む方はこちらです。 家の記憶、ひとの記憶  新しく住まった家は生類の気配が濃い。  夜になると、勝手口の定位置にヤモリが現れる。灯りにあつまるさらに小さな生き物をじっと待っている。時間もほぼ同じでだいたい10時半くらい。ガラス戸の向こう側にいるので、小さ

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井上陽水~幸田文~岡本仁――「熊本 かわりばんこ #07〔思わぬ喜び、かなわぬ希望〕」吉本由美

 長年過ごした東京を離れ故郷・熊本に暮らしの場を移した吉本由美さんと、熊本市内で書店&雑貨カフェを営む田尻久子さん。  本と映画、そして猫が大好きなふたりが、熊本暮らしの手ざわりを「かわりばんこ」に綴ります。 ※#01から読む方はこちらです。 思わぬ喜び、かなわぬ希望 探しもの ♪♪ 探しものは何ですか?   見つけにくいものですか? ♪♪  という井上陽水の『夢の中へ』を歌いながら部屋から部屋へ渡り歩くのがこの頃の日課になった。毎日何かを探している。とにかくもの忘れがひ

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雨があがり、短い夏が終わろうとしている――「熊本 かわりばんこ #06〔雨と引っ越し〕」田尻久子

 長年過ごした東京を離れ故郷・熊本に暮らしの場を移した吉本由美さんと、熊本市内で書店&雑貨カフェを営む田尻久子さん。  本と映画、そして猫が大好きなふたりが、熊本暮らしの手ざわりを「かわりばんこ」に綴ります。 ※#01から読む方はこちらです。 雨と引っ越し  8月半ばだというのに、大雨が幾日も降り続いている。真夏にこんな状態になるなんて人生ではじめてのことだ。普通なら夜も寝苦しいほど暑い時期なのに、気温は25℃前後を行ったり来たりしている。いつもの夏と10℃くらい違う。涼し

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日比谷の書店員のリアルな日常、街の情景、本の話――〔米とひとりぐらし〕 新井見枝香

※当記事はエッセイ連載「日比谷で本を売っている。」の第20回です。第1回から読む方はこちらです。  ついに特大の米袋が空っぽになった。実に玄関のたたきの9割を占拠していたそれは、知人が知り合いの農家に頼んで直送してくれたもので、推定30キロの米が詰まっていた。いくら私が食いしんぼうとはいえ、ひとり暮らしの女性である。我が家はアパートの3階にあり、エレベーターがない。額に血管を浮かべた運送会社の人が荷物を下ろす瞬間、潰したAmazonの段ボールを差し込んだのは、我ながらグッジ

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街路樹のありがたみ――「熊本 かわりばんこ #04〔ピンクのリボン〕」田尻久子

 長年過ごした東京を離れ故郷・熊本に暮らしの場を移した吉本由美さんと、熊本市内で書店&雑貨カフェを営む田尻久子さん。  本と映画、そして猫が大好きなふたりが、熊本暮らしの手ざわりを「かわりばんこ」に綴ります。 ※#01から読む方はこちらです。 ピンクのリボン  古いビルの2階で店を営んでいる。そんなに広くはないのだが、北側と東側に窓が広がっているので開放感があってなかなか気持ちのいい場所だ。店の前の道路には植栽された樹が並んでいる。たしかめたことはないのだが、おそらくモミジ

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都会暮らしでは叶わない自分好みの庭造り――「熊本 かわりばんこ #03〔「庭育て」が始まった〕」吉本由美

 長年過ごした東京を離れ故郷・熊本に暮らしの場を移した吉本由美さんと、熊本市内で書店&雑貨カフェを営む田尻久子さん。  本と映画、そして猫が大好きなふたりが、熊本暮らしの手ざわりを「かわりばんこ」に綴ります。 ※#01から読む方はこちらです。 ひさしぶりに散歩に出ると  2021年5月15日、早くも熊本に梅雨入りが発表された。平年より20日早く、1951年の統計開始以来過去2番目に早いらしい。かんかん照りより雨降りが好きだけれど、まだ5月半ば、早すぎませんかと思う。もう少し

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オリーブ少女ではなかった私――「熊本 かわりばんこ #02〔忘れがたい春と募金箱のこと〕」田尻久子

 長年過ごした東京を離れ故郷・熊本に暮らしの場を移した吉本由美さんと、熊本市内で書店&雑貨カフェを営む田尻久子さん。  本と映画、そして猫が大好きなふたりが、熊本暮らしの手ざわりを「かわりばんこ」に綴ります。 ※#01から読む方はこちらです。 忘れがたい春と募金箱のこと  1980年代はじめ、私が中学生の頃に『オリーブ』が創刊された。若い方は知らない人もいるだろうが、私と同世代でこの雑誌のことを知らない人はあまりいない。世の中にオリーブ少女を生み出したファッション誌だ。田舎

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震災と帰郷 44年ぶりの街での出会い――「熊本 かわりばんこ #01〔人生の第二章が始まった〕」吉本由美

 長年過ごした東京を離れ故郷・熊本に暮らしの場を移した吉本由美さんと、熊本市内で書店&雑貨カフェを営む田尻久子さん。  本と映画、そして猫が大好きなふたりが、熊本暮らしの手ざわりを「かわりばんこ」に綴ります。 人生の第二章が始まった  いろんなところに書いてきたからそれらを読まれた方には「もうわかった、耳タコだ」とげんなりされそうだけれど、ご存じない方のほうが多いと思い自己紹介として故郷にUターンしたところから書かせていただく。  私は44年間東京に住んでいた。その長き暮

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