連載

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中野京子「異形のものたち――絵画のなかの怪を読む 《古今東西、世にも奇妙なキメラたち(2)》」

中野京子「異形のものたち――絵画のなかの怪を読む 《古今東西、世にも奇妙なキメラたち(2)》」

 画家のイマジネーションの飛翔から生まれ、鑑賞者に長く熱く支持されてきた、名画の中の「異形のものたち」。  大人気「怖い絵」シリーズの作家が、そこに秘められた真実を読む。  ※当記事は連載第6回です。第1回から読む方はこちらです。  実在の動物を継ぎはぎして創り出した異形の生きものは、ほとんどが退治されるべき存在、つまり神(族)や人間にとっての敵、ネガティヴなイメージだったが、中にはそうでない事例もある。いくつか見てゆこう。 いるのにいない、いないのにいる  動物の雄と

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中野京子「異形のものたち――絵画のなかの怪を読む 《古今東西、世にも奇妙なキメラたち(1)》」

中野京子「異形のものたち――絵画のなかの怪を読む 《古今東西、世にも奇妙なキメラたち(1)》」

 画家のイマジネーションの飛翔から生まれ、鑑賞者に長く熱く支持されてきた、名画の中の「異形のものたち」。  大人気「怖い絵」シリーズの作家が、そこに秘められた真実を読む。  ※当記事は連載第5回です。第1回から読む方はこちらです。 「キメラ(英語chimera)」という生物学用語がある。一個体の中に異なる遺伝子型の細胞が共存する現象、またその個体を指す。一九〇七年にドイツの植物学者ハンス・ヴィンクラーが、トマトとイヌホオズキを接ぎ木して作ったものをキメラと命名した(ちなみに

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