マガジンのカバー画像

連載

247
ミステリー小説や食エッセイから、小中学生向けの教養読み物まで、さまざまな興味・関心を刺激する作品を取りそろえています。
運営しているクリエイター

#英語

アリスの憂鬱、キャロルの幻滅——「不思議の国」の「感情」について 「言葉が・言葉で・言葉を作る『アリス』の世界」第3回(最終回)

 誰もが知る名作『不思議の国のアリス』。子供の頃、アニメ映画などで見た方も多いでしょうが、原文を読んでみると、驚きの発見が詰まっています。そんな『アリス』の世界の深淵(アビス)を、気鋭の英文学研究者、勝田悠紀さんがご案内します。  ※本文で引用する『不思議の国のアリス』の日本語訳は勝田悠紀さんによるものです。  ※第1回から読む方はこちらです。 「挿絵も会話もない本が何の役に立つのかしら」——退屈 連載最終回になってようやく作品冒頭に辿りつくのも、『不思議の国のアリス』を扱

スキ
33

エターナル・アリス——少女の成長とノンセンスの相克  「言葉が・言葉で・言葉を作る『アリス』の世界」第2回

 誰もが知る名作『不思議の国のアリス』。子供の頃、アニメ映画などで見た方も多いでしょうが、原文を読んでみると、驚きの発見が詰まっています。そんな『アリス』の世界の深淵(アビス)を、気鋭の英文学研究者、勝田悠紀さんがご案内します。  ※本文で引用する『不思議の国のアリス』の日本語訳は勝田悠紀さんによるものです。  ※第1回から読む方はこちらです。 アリスの成長  「不思議の国」の「ノンセンス」は変化を忌み嫌う。それが前回の結論だった。しかし最初に “grow” という単語に注

スキ
39

ノンセンスとは究極の秩序である――「言葉が・言葉で・言葉を作る『アリス』の世界」第1回

 誰もが知る名作『不思議の国のアリス』。子供の頃、アニメ映画などで見た方も多いでしょうが、原文を読んでみると、驚きの発見が詰まっています。そんな『アリス』の世界の深淵(アビス)を、気鋭の英文学研究者、勝田悠紀さんがご案内します。  ※本文で引用する『不思議の国のアリス』の日本語訳は勝田悠紀さんによるものです。 ノンセンス!  少女アリスは不思議の国で、巨大化と矮小化をくりかえす。最終章(第12章)で、最後の巨大化を迎えるとき、アリスが隣の席に座るヤマネと交わす以下の会話には

スキ
76