教養・ノンフィクション

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中野京子「異形のものたち――絵画のなかの怪を読む 《人はなぜヘビを嫌い、恐れるのか?(2)》」

中野京子「異形のものたち――絵画のなかの怪を読む 《人はなぜヘビを嫌い、恐れるのか?(2)》」

 画家のイマジネーションの飛翔から生まれ、鑑賞者に長く熱く支持されてきた、名画の中の「異形のものたち」。  大人気「怖い絵」シリーズの作家が、そこに秘められた真実を読む。  ※当記事は連載第4回です。第1回から読む方はこちらです。 ペルセウスと蛇  前回は蛇に女性を重ねて恐怖と恍惚を覚えた事例を紹介したが、ここからは人外の存在、化け物としての蛇を取り上げる。  まずは再びペルセウス。彼は蛇に縁があるようで――。  蛇女メドゥーサを殺したペルセウスは、その首を自らの盾に付

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中野京子「異形のものたち――絵画のなかの怪を読む 《人はなぜヘビを嫌い、恐れるのか?(1)》」

中野京子「異形のものたち――絵画のなかの怪を読む 《人はなぜヘビを嫌い、恐れるのか?(1)》」

 画家のイマジネーションの飛翔から生まれ、鑑賞者に長く熱く支持されてきた、名画の中の「異形のものたち」。  大人気「怖い絵」シリーズの作家が、そこに秘められた真実を読む。  ※当記事は連載第3回です。第1回から読む方はこちらです。 邪悪の象徴  人間にとって蛇の異質さは格別である。紐状の長い身体。四肢を持たないのに自在に動きまわり、鱗の肌は冷たく、目はさらに冷たい。鳥のように卵から孵化し、昆虫のように脱皮し、二股に分かれた舌で臭いを嗅ぎ、共喰いし、音もなく近づく。上顎と下

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