教養・ノンフィクション

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中野京子「異形のものたち――絵画のなかの怪を読む 《妖精、魔物、魑魅魍魎(2)》」

中野京子「異形のものたち――絵画のなかの怪を読む 《妖精、魔物、魑魅魍魎(2)》」

 画家のイマジネーションの飛翔から生まれ、鑑賞者に長く熱く支持されてきた、名画の中の「異形のものたち」。  大人気「怖い絵」シリーズの作家が、そこに秘められた真実を読む。  ※当記事は連載第12回(最終回)です。第1回から読む方はこちらです。 気づかない  パニック映画でよく出てくるのが、大惨事の最中は泥酔して眠りこけ、無事収束した直後に目を覚ます登場人物。周りが死ぬか生きるかの恐怖を味わっていたのも知らず、呑気に欠伸などして観客の笑いをとる。こういう人はラッキーというべ

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中野京子「異形のものたち――絵画のなかの怪を読む 《妖精、魔物、魑魅魍魎(1)》」

中野京子「異形のものたち――絵画のなかの怪を読む 《妖精、魔物、魑魅魍魎(1)》」

 画家のイマジネーションの飛翔から生まれ、鑑賞者に長く熱く支持されてきた、名画の中の「異形のものたち」。  大人気「怖い絵」シリーズの作家が、そこに秘められた真実を読む。  ※当記事は連載第11回です。第1回から読む方はこちらです。 小さきものたち  人間の居住空間から離れた森や洞穴や水辺に、人間でも神でもない「小さきものたち」がひっそり暮らしている。自然の化身ともいえるそうした精霊、妖精、小人(侏儒)、小鬼といった存在を伝える神話や民間伝承は、世界中で枚挙にいとまがない

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