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教養・ノンフィクション

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2020年12月の記事一覧

2020年「本がひらく」で話題を呼んだ記事5選を振り返り――韓国ドラマからラッパー評伝、サイコサスペンス小説まで

 今年一年「本がひらく」をご愛読くださり、本当にありがとうございました! 2020年1月15日にサイトを立ち上げて以降、「何ができるか」「何をやるべきか」を考えて実践しているうちに、あっという間に一年を迎えようしています。  そこで、この一年を振り返る代わりに、「本がひらく」で反響のあった記事のいくつかをここでご紹介します! ①日本でも大注目の韓ドラ! EXOのド・ギョンス(D.O.)が初挑戦した時代劇が話題に 昨年、NHK-BSプレミアムで国内初放送され、今年5月には地

NHK「あさイチ」人気コーナー書籍化『頭をつかう新習慣!ナゾときタイム』より、松丸くんが「鳥肌が立った」すごい問題を公開!

 松丸亮吾さん最新刊の『頭をつかう新習慣! ナゾときタイム』では、番組で出題された問題や「視聴者からの挑戦状」のほか、書籍オリジナル問題や「頭のエクササイズ」を新たに収録。「教えて松丸くん!」「番組舞台裏」などインタビューやコラムも収録し、充実の内容となっています。本書のなかから、松丸くんが驚嘆した問題を特別公開! 松丸くんが「すごい!」とさけんだ謎解きはこれだ! この問題は鳥肌が立つほどよくできていて、解いた瞬間に「すごい!」とさけんでしまいました。「これやばくない?」っ

中野京子「異形のものたち――絵画のなかの怪を読む 《ただならぬ気配②》」

 画家のイマジネーションの飛翔から生まれ、鑑賞者に長く熱く支持されてきた、名画の中の「異形のものたち」。  大人気「怖い絵」シリーズの作家が、そこに秘められた真実を読む。  ※当記事は連載第10回です。第1回から読む方はこちらです。 めくるめく建造物  建造物は寒暖や敵から身を守る一方で、閉じ込める装置にもなる。そして人間というものは常に、あるいは時として、何らかの意味で――必ずしも物理的ではなくとも――自分を囚われ人と感じることがある。  そうした思いをすくいあげ、驚くべ

訃報から1年。担当編集者が綴る中村哲さんの人柄にふれた日々のこと、そして馳せる思い

中村哲先生との思い出  2019年12月4日に中村哲先生の訃報を聞いてから、早いもので一年が経ちました。アフガニスタンのNGOガフワラ著の絵本『カカ・ムラド~ナカムラのおじさん』(さだまさし他訳、双葉社)や『天、共に在り~アフガニスタン三十年の闘い』の英語版Providence Was with Us: How a Japanese Doctor Turned the Afghan Desert Green(JPIC 一般財団法人 出版文化産業振興財団)が出版され、テレビや新

NHK「あさイチ」人気コーナー、待望の書籍化。家族全員で楽しめる、松丸亮吾『頭をつかう新習慣! ナゾときタイム』本日発売!

 NHK「あさイチ」人気コーナー「松丸亮吾とひらめきタイム」が1冊の本になりました。12月18日発売の『頭をつかう新習慣! ナゾときタイム』では、番組で出題された問題や「視聴者からの挑戦状」のほか、書籍オリジナル問題や「頭のエクササイズ」を新たに収録。「教えて松丸くん!」「番組舞台裏」などインタビューやコラムも収録し、充実の内容となっています。 謎解きで、これまでの日々になかった体験ができます。頭をやわらかくして考えることで新しい発想につながり、勉強にも仕事にも、あるいは何

戸田山和久『思考の教室──じょうずに考えるレッスン』——さあ、答え合わせをしてみよう!《解答と解説編②》

 練習問題6~10の解答と解説を見ていきましょう。  ※練習問題6~10はこちらです。 問題6 ツッコミについてさらにツッコんでみよう 解答と解説 (1)「背理法」で考えてみる。つまり、この推論に反例があると仮定して考えていくと、おかしなことになるかどうかを試してみよう。  この推論に反例があるとする。つまり2つの根拠が正しいのに、主張は間違いというケースがあるとしよう。その場合、主張「Bである」は間違いだから、Bではない。根拠2は正しいと仮定しているから、Aである。そう

「NHK出版新書を探せ!」第11回 テクノロジーもまた「大衆のアヘン」である――斎藤幸平さん(経済思想学者)の場合〔後編〕

 突然ですが、新書と言えばどのレーベルが真っ先に思い浮かびますか? 老舗の新書レーベルにはまだ敵わなくても、もっとうちの新書を知ってほしい! というわけで、この連載では今を時めく気鋭の研究者の研究室に伺って、その本棚にある(かもしれない)当社新書の感想とともに、先生たちの研究テーマや現在考えていることなどをじっくりと伺います。コーディネーターは当社新書『試験に出る哲学』の著者・斎藤哲也さんです。  ※第1回から読む方はこちらです。 <今回はこの人!> 斎藤幸平(さいとう・こ

はやぶさ2、間もなく帰還!——7つの「世界初」を成し遂げた若きリーダーが証言する、3億キロ彼方の星に二度着陸し、破片を持ち帰ることの意味とは?

 こんにちは、津田雄一です。私の初の著書、『はやぶさ2 最強ミッションの真実』が出版されました。  この本は、小惑星探査機はやぶさ2の、構想・開発・打ち上げ、そして小惑星リュウグウでの探査活動、それから地球帰還の手前までの道のりを、プロジェクトマネージャーの視点から描いたドキュメンタリーです。  人間の想像力の限界、その限界を突き破っていく宇宙探査の魅力、そして、人と人が力を合わせるとものすごいことができる、その素晴らしさ。 これらが、私がこの本を通じて伝えたかったことです。

戸田山和久『思考の教室──じょうずに考えるレッスン』——第2弾は、さらに手ごたえのある問題を揃えたぞ。『思考の教室』に目を通して、挑戦してみよう! 練習問題エクストラ《問題編②》

『思考の教室』の読者のみなさん。拙著を読んでいただいて、ありがとうございます。初めて会う方に「読みましたよ」と言ってもらえたりするのが、著者としてはいちばん嬉しいことなのです。 『思考の教室』はワークブックとしても使えることを目指したので、練習問題をたっぷり掲載しました。ぜんぶで42問。楽しんで解いてもらえたでしょうか。  執筆の過程では、その倍近くの問題を作ってありました。ぜんぶ採用するととんでもない厚さの本になってしまうので、泣く泣く削りました。問題を作るのは難しい。手間