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NHK出版新書

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ビジネス、哲学、時事、環境、教育、宗教、美術、科学……多彩なジャンルを深くわかりやすく伝えるNHK出版新書の関連記事をラインナップ。
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#歴史

直木賞作家・今村翔吾が8人の戦国武将をプロファイリング!

三英傑(信長、秀吉、家康)から、著作『じんかん』の主人公・松永久秀や『八本目の槍』の石田三成まで、直木賞作家・今村翔吾さんが、8人の英雄たちの素顔に迫った新書、『戦国武将を推理する』が発売されました。 武将たちは何を目指し、何に賭け、何に心動かされたのか――今村流推察で解き明かします。 今回は本書の刊行を記念し、「はじめに」を特別公開いたします。 はじめに 私が歴史を好きになったのは何時からだろうか。小学校五年生の頃、古本屋の軒先に置かれていた『真田太平記』全巻を買って貰い

神を裁く者、その名は…… ”あなたのキリスト教観が180度変わる”類書皆無の宗教論!

ストラスブール大学神学部出身の神学者加藤隆さんが、自身の研究の集大成として世に放つ新書『キリスト教の本質 「不在の神」はいかにして生まれたか』が発売となりました。 全世界で22億5000万人もの信者を有する一大宗教であるキリスト教。しかし、その実態について、日本人のほとんどが理解していないと著者は言います。 そんなキリスト教の本質に迫る本書——今回はその発売を記念し、内容の一部を特別公開します。 キリスト教諸宗派全体の理解は不可能である 「キリスト教」を理解する上では、大き

土葬、風葬、両墓制……日本の滅びゆく葬送を求めて――鵜飼秀徳『絶滅する「墓」――日本の知られざる弔い』

 8月10日、NHK出版新書より、『絶滅する「墓」 日本の知られざる弔い』(鵜飼秀徳著)が刊行されました。  時の権力や死生観、土地や風土に根ざした習俗によって、日本では古来、じつに多様な葬送文化が育まれてきました。しかし、過疎化や高齢化により、現在その文化は風前の灯となっています。  土葬の現在から、肉体と魂を分けて埋葬する「両墓制」、奄美の樹上葬、沖縄の風葬やアイヌの男女別葬、無数の遺骨を粉末状にして固めた「骨仏」まで。全国各地で著者が取材し撮影した写真を多数収載し、また

「邪馬台国はどこにあったのか」「神武東遷とは何だったのか」…NHK出版新書『小説で読みとく古代史』発売!

「歴史的なあの事件」は本当に教科書どおりに起こったのか? いや、私はこう考える——。 日本史を舞台にした作品を多く手掛ける周防柳さんは、当サイト「本がひらく」で、往年の大作家や現代作家、漫画家たちが描いた「歴史的なあの場面」に焦点をあて、諸説を紹介しながら、自身もその事件の背景や人物像を考察してきました。 小説を通して古代史にせまる意義とは何か? 連載に大幅加筆し、詳細な系図、写真をふんだんに使用した新書から、著者の周防さんに語っていただきました。  歴史とは、なかなか手強

「NHK出版新書を求めて」第3回 歴史のリアルを知るために――木下竜馬さん(歴史学者)の場合

各界で活躍する研究者や論者の方々はいま書店で、とくに「新書コーナー」の前で何を考え、どんな新書を選ぶのか? 毎回のゲストの方に書店の回り方、本の眺め方から現在の関心までをじっくりと伺う、NHK出版新書編集部の連載です。コーディネーターはライターの山本ぽてとさんです。 *第1回から読む方はこちらです。 今回はこの人! 木下竜馬(きのした・りょうま) 1987年、東京都生まれ。東京大学史料編纂所助教。専門は鎌倉幕府、中世法制史。共著に『鎌倉幕府と室町幕府 最新研究でわかった実像

比べて味わえば、歴史はもっと愉しい! 東大名誉教授が見た、古代ローマと江戸日本の意外な共通点

100万に及ぶ都市の人口、非一神教社会ゆえの習俗、250年続いた平和――前近代では他に例のない環境のもと、ローマと江戸にはどのような相似や相違が生まれたのか? 「アッピア街道と東海道」の比較から権力のあり方を考え、「コロッセオと千本桜」の比較から国民性に迫る、新感覚の歴史エッセイ『テルマエと浮世風呂――古代ローマと大江戸日本の比較史』。10のトピックを収載する本書から、「ワインと日本酒」を比較した章「平和が生んだ美酒」の一部抜粋をお届けします。 ワインの容器でできた人口の丘

「NHK出版新書を探せ!」第17回 言葉が死んでいく社会で――與那覇潤さん(歴史学者)の場合〔後編〕

 突然ですが、新書と言えばどのレーベルが真っ先に思い浮かびますか? 老舗の新書レーベルにはまだ敵わなくても、もっとうちの新書を知ってほしい! というわけで、この連載では今を時めく気鋭の研究者の研究室に伺って、その本棚にある(かもしれない)当社新書の感想とともに、先生たちの研究テーマや現在考えていることなどをじっくりと伺います。コーディネーターは当社新書『試験に出る哲学』の著者・斎藤哲也さんです。  ※第1回から読む方はこちらです。 〈今回はこの人!〉 與那覇 潤(よなは・じ

「NHK出版新書を探せ!」第16回 歴史研究から普遍を問う――與那覇潤さん(歴史学者)の場合〔前編〕

 突然ですが、新書と言えばどのレーベルが真っ先に思い浮かびますか? 老舗の新書レーベルにはまだ敵わなくても、もっとうちの新書を知ってほしい! というわけで、この連載では今を時めく気鋭の研究者の研究室に伺って、その本棚にある(かもしれない)当社新書の感想とともに、先生たちの研究テーマや現在考えていることなどをじっくりと伺います。コーディネーターは当社新書『試験に出る哲学』の著者・斎藤哲也さんです。  ※第1回から読む方はこちらです。 〈今回はこの人!〉 與那覇 潤(よなは・じ

呉座勇一×春日太一『大河ドラマの黄金時代』刊行記念対談「日本史は大河ドラマでつくられる?」

 映画史・時代劇研究家の春日太一さんの新刊『大河ドラマの黄金時代』(NHK出版新書)の刊行を記念して、2月16日に歴史学者の呉座勇一さんと春日さんの対談が行われました(ロフトプラスワン、配信は終了)。『麒麟がくる』を振り返り、互いの「フェイバリット大河」について語り合う――3時間におよんだ熱い対談から、当記事ではその模様をダイジェストでお届けします。大河ドラマ好き、歴史好きは必読です! 歴史の「顔」は役者で決まる 春日 今日は大河ドラマをテーマに、ざっくばらんに話そうという

「NHK出版新書を探せ!」第7回 歴史を通して思考を鍛えるとは?――藤野裕子さん(歴史学者)の場合〔後編〕

 突然ですが、新書と言えばどのレーベルが真っ先に思い浮かびますか? 老舗の新書レーベルにはまだ敵わなくても、もっとうちの新書を知ってほしい! というわけで、この連載では今を時めく気鋭の研究者の研究室に伺って、その本棚にある(かもしれない)当社新書の感想とともに、先生たちの研究テーマや現在考えていることなどをじっくりと伺います。コーディネーターは当社新書『試験に出る哲学』の著者・斎藤哲也さんです。  ※第1回から読む方はこちらです。 <今回はこの人!> 藤野裕子(ふじの・ゆう

「NHK出版新書を探せ!」第6回 近代の「民衆暴力」から何を学ぶか?――藤野裕子さん(歴史学者)の場合〔前編〕

 突然ですが、新書と言えばどのレーベルが真っ先に思い浮かびますか? 老舗の新書レーベルにはまだ敵わなくても、もっとうちの新書を知ってほしい! というわけで、この連載では今を時めく気鋭の研究者の研究室に伺って、その本棚にある(かもしれない)当社新書の感想とともに、先生たちの研究テーマや現在考えていることなどをじっくりと伺います。コーディネーターは当社新書『試験に出る哲学』の著者・斎藤哲也さんです。  ※第1回から読む方はこちらです。 <今回はこの人!> 藤野裕子(ふじの・ゆう

京都御所は、なぜあれほど巨大なのか!? 「1200年の都」の知られざる歴史を探る

 世の中には、当たり前のことすぎて普段は気にも留めないけれど、よくよく考えると「??」というものがたくさんあります。たとえば、京都御所と京都御苑。京都のど真ん中に、あれだけ巨大なスペースがあるって不思議ではないでしょうか? じつはそこには京都・天皇・武士をめぐる、1200年の知られざる歴史が隠されていたのです――。  当記事は、2020年6月10日発売の桃崎有一郎著『京都を壊した天皇、護った武士――「一二〇〇年の都」の謎を解く』から一部を抜粋・再編集してお届けするものです。