哲学者、日本語の謎に挑む
日本語と論理
飯田 隆(慶應義塾大学名誉教授)
しばしば日本語は論理的な言語ではないと言われるが、果たして本当か。長きにわたり、言語と論理にかかわる問題と向き合ってきた哲学者が、「徹底的」に考えてみた。
*本記事は、NHK出版新書、飯田隆『日本語と論理 哲学者、その謎に挑む』より一部を抜粋したものです。
「三人のこども」は、何人のこどもを指すのか 次のような文があるとする。
(1) 三人のこどもが笑った。
この文が正しく実際の事態を報告しているとみなされるときとは、どんなときだ